Mozilla Flux

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Firefox 53でパーミッション通知のデザインが変更

Firefox 41以降、認証や通信の暗号化に関する情報は、トラッキング防止やパーミッションに関する情報とともに、コントロールセンターと呼ばれるパネルに集約されている。Firefox 53ではこのパネルのパーミッション通知に関する部分が改善され、ダイアログも新しくなる(Bug 1282768)。

改善のコンセプトやデザインを説明した記事が、"Feeling safer online with Firefox"である。記事によると従来のデザインは、プロンプトをうっかり消してしまいやすい、個別のサイトにおけるパーミッションの管理がたいへん、スクリーン共有の際のアクセス権限付与が面倒といった問題があったという。Mozillaの開発者たちは、コントロールセンターの仕組みを継承しつつ、こうした問題に対処することにした。

まず、パネルのパーミッションに関する表示をシンプルにした。過去または一時的に機器等の利用が許可された場合はアイコンを赤く表示し、ドロップダウンメニューを廃止して許可・不許可の切り替えを1クリックで行えるようにした。

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Webサイト側が機器等の利用許可を求めてきた場合も、ダイアログに2つのボタンが色違いで示されるので、どこを押せば許可・不許可になるのか迷わなくて済む。しかも、このダイアログはいったん別のタブに切り替えて戻ってきた場合も消えずに残る。

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ちなみに、新しいダイアログはログイン情報の保存の場面にも用いられる。このとき、ドロップダウンメニューから別のボタンを呼び出すことが可能だ。

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また、スクリーン共有の際のアクセス権限付与についても、サイトをホワイトリストに登録する作業が不要になり、共有する内容をダイアログ上の選択肢から指定できるようになった。

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それほど目立つ変更ではないが、入念な検討を重ねた末に導入されているだけに、使い勝手は良好だ。また、ダイアログの新デザインは、アドオンをインストールする場面などで繰り返し目にすることになるだろう。今後は、Firefox 55で本体のアップデートに関しこのダイアログが用いられる(Bug 893505)など、別の箇所にも応用されていくようである。