開発の進捗状況を紹介する際、当ブログではよくP1とかP2といった表現を使っている。Pは"Priority"の略で、数が若いほど優先順位が高い。しかし、その意味するところをちゃんと説明せずにきてしまった。
最近、Mozillaの主要開発者の一人であるDavid Baron氏が、この優先順位の意味について短い解説を書いた。"blocking bugs"と呼ばれる重要なバグに限定した話になっているが、主要開発者間のコンセンサスをうまく捉えていると思ったので、紹介しておきたい。ただし、Baron氏の見解はMozilla公式のものではない。
- P1
- このバグを残したままα/β版(とくに次のバージョン)をリリースできない
- P2
- このバグを残したまま正式版(とくに次のバージョン)をリリースできない
- P3
- 個人的にはこのバグを残したままリリースするのは非常によくないことだと思うが、チームとしてはそうするかもしれない
- P4
- 時間があればできるだけ早く修正すべき
- P5
- いつか修正されるといいですね
見ておわかりのとおり、何をP1とP2に振り分けるかが肝心だ。この判断を誤ると開発スケジュールがぐちゃぐちゃになりかねない。一般的に、優先順位は開発者会議を通じて随時見直されることになっている。会議の場では、スケジュールの進み具合と次に出すマイルストーンの品質を天秤にかけながら、バグの品定めをして正しい優先順位を見極めていくことになる。