Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Fennecの新デフォルトテーマ

Revisiting the Fennec Default Theme』より。Fennec(Firefox Mobile)のデフォルトテーマが新しくなる。以下はWindows Mobile版の画像だが、左がこれまでのもの、右が新テーマだ。N810版でも同様となる。

背景色を暗めにして、エッジを強調し、アイコンが目立つようにした。アイコン自体も従来より認識しやすいものに変更されている。

ロケーションバーでは、バーと候補のコントラストをはっきりさせた(『Fennec 1.0 Beta 1がリリース』参照)。先端部分の丸みも、モックアップをテストしてみて、四角に近い形に落ち着いたという。検索サイトを選択する部分のUIも、ボタンであることがわかりやすくなった。

all.htmlのデザインが新しくなった

当初勘違いしたまま記事を書いてアップしてしまった。フィードリーダーでご覧になっている方の一部にはそれが配信されているのだが、内容に大きな誤りがあるので取り消したい。サイトからは旧記事を削除した。ご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。

all.htmlページで新デザインがテスト中』の続報である。Mozilla Japanは例外として、一般的に、ユーザーは現在使用しているWebブラウザとは異なる言語・OS版のFirefoxをダウンロードする際、 Mozilla.comのall.htmlページを利用する。このページのリニューアルが計画され、三つの案が現行のデザインとともに一週間にわたってテストされていた。最近出された結果発表によれば、最も評判が良かったデザインは、意外なことに最も保守的なデザインだった。

二つ目は、現行のデザインに、一つ目の案で右側のペインに置かれていた検索窓などを足したスタイルだ。無難な線を狙ったものといえる。

「Azucar!」の『Results of the All.html Test』に詳細が掲載されている。テストで重視されたのはコンバージョン率で、ページビューとダウンロードリンクのクリック数を比較したこの率が現行版より高ければ、成功となる。結果、現行版の52.7%に対し、第一案(地図ベース)は32.4%、第二案(大陸別に情報を整理したデザイン)は56.5%、第三案は60.9%となった。この第三案が上で引用したデザインである。

第三案の優位は数値上明らかと思われたが、それでも、Mozillaの調査チームは慎重だった。ダウンロードは all.htmlだけで行われるわけではない。ユーザーがall.htmlからMozilla.com内の他のページに移動してダウンロードすることもある。これも含めたトータルを見ないといけない。トータルで落ち込みが見られるようなら、再検討が必要だ。こうした意見に基づき、all.htmlから移動した先でダウンロードしたケースも調べた。最終的なコンバージョン率を比較してみると、現行版は67.6%だったが、第三案は68.4%となり、ここでも第三案が0.9%(厳密には0.89%)だけではあるが上回った。

つまり、第三案は、現行版よりコンバージョン率が 8%アップし、トータルのダウンロード数にも悪影響を与えない。ユーザーが目的のファイルにたどり着くまでに必要とするクリック数は、少ない方が望ましい。その意味で、第三案は優れている。また、実際にはダウンロード数も少し増えているのだ。

以上の経緯で第三案の採用が決まった。現在のall.htmlは既に新しいものに変わっている。ただ、今後数ヶ月かけて微調整、細部のテスト、パフォーマンスの再チェックなどを行っていく予定だという。

Weekly Updates 2009-04-06

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-04-06版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox 3.5関係

Firefox 3.5 Beta 4のリリースは、「4月20日の週の後半」となった。コードフリーズが4月15日に伸びたことの影響である。

バックエンド(Gecko 1.9.1)をみると、JavaScriptのBlockerバグは24個(先週-13)。うちBeta 4のBlockerが11個だが、5個については対処法ができあがっている。この中には、長らく懸案だった"Bug 452498 - TM: Can we jit heavyweight functions? (upvar, part deux)"も含まれる。JavaScriptチームによれば、新しいコードフリーズには間に合いそうだとのこと。その他はFinal Blockerが27個(先週+0)で、先週から減っていない点にはやや不安が残る。

今、JavaScriptに関してBeta 4のBlockerと書いたが、原文では「the last planned beta」となっている。開発陣はBeta 5を出さずにRC1に移行するプランを考えているようだ。しかし、リリース候補版のコードフリーズが近づくとバグ報告が増え、その処理に時間がかかるというのがFirefox 3のときの教訓だったはず。現在、P1を除くBlockerが50個以上あり、Blockerにノミネートされたものも22個あるけれども、これがもっと膨らむことを覚悟しないといけない。本当に大丈夫か。

フロントエンドのFinal Blockerは6個(先週-5)。うち複雑なものは2個だけだ。Code Sprintsも"restoring only visible tabs first upon session restore"と"updates/fixes to PFS so plugin installers can be executed"はパッチが完成した。順調だ。

ちなみに、Firefox 3.5 Beta 4のBlocker(P1)は、13個。これに対し、Firefox 3.5の全Blockerをカウントすると、68個となる。今後はこの数字を追っていく。なお、Trunkで修正されつつBranchでは未了のバグが96個(先週-3)。この個数には、他のパッチによって実はBranchでも修正済みになっているものが含まれているようだが、それを省いてもかなりの数だ。

製品一般

Firefoxのシェアは、スロバキアとフィリピンで50%を超えたそうだ。3.0.9は4月21日のリリースに向けて順調に作業が進んでいる。

Firefox.nextに関して、UbiquityをFirefoxに統合するTaskfoxは、動作に関するデモが公開された

その他

Spread Firefoxのリニューアルは、明日。午前8時から作業を開始して、数時間かかる見込み。フォクすけの扱いはどうなるだろう。

support.mozilla.com(SUMO)も明日1.0.1へとアップデートされる。

Mozilla Add-ons(AMO) 5.0.4は既報のとおり4月9日リリース。ダッシュボードの改良や、フッタ部分に作者のブログ等へのリンクが付くといった、細かな改良も行われる模様。アドオンの互換性では、Firefox 3.1 Beta 3への対応率が65%(先週+1%)となった。