Mozilla Flux

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メニューを統合してFirefoxボタンから呼び出す方式に?

Chromatic Pixel『Sketch Day』でStephen Horlander氏がFirefoxのUIに関する新たなスケッチを公開している。以前『方向性を定めつつあるFirefox 3.7/4.0の新UI』で紹介した内容とはやや異なっており、興味深い。

これまでの計画では、Windows版のFirefox 3.7からメニューバーが省かれる代わりに、Internet Explorerと同じように「ページ」と「ツール」のボタンが設けられ、従来のメニューは整理されてどちらかに収まるはずだった。ところが、今回のスケッチでは、メニューがグループごとに階層化され、1つのボタンから呼び出す方式になっている。

そのボタンは、戻る/進むのボタンの左隣に置かれ、明らかにFirefoxのアイコンをかたどっている。ここで思い出されるのは、Alex Faaborg氏が「ツール」を「Firefox」と呼んではどうかと提案していた件だ。この時点で既に「Firefoxボタン」というものが意識されていたわけだが、今回のスケッチをみると、そうした名称が念頭に置かれているように思う。

第一階層のメニューは、それぞれアイコンが付され、一目でどのような機能か把握できるようになっている。この点は、サブメニューについても同様らしい。もう一つの特徴は、最近の履歴が一緒に表示されることだろう。しかも、「最近の履歴を消去」の項目も統合されている。ブックマークに関しては独立のウィジェットをブックマークツールバー上に配置する計画なので、履歴をメニューにくっつけるのは合理的だ。

スケッチのベースとなっているデザインは、明らかにFirefox 3.7のものである。3.6のリリースが迫っていることや、Mozillaが3.7を2010年前半には投入する予定であることを考えると、3.7のデザインはそろそろ固めるべき時期だろう。そうでないと、実際の開発作業に着手できないからだ。ところが、このタイミングで新しい方向性が打ち出された。はたして、これから議論をして、従来の案とどちらがいいか決めるつもりなのか。

もし、基本的に今回のスケッチのデザインでいくつもりなら、それは、「ページ」「ツール」というIE/Google Chrome/Safariが採用しているメソッドとは決別することを意味する。オリジナリティに欠けるとの批判にもある程度反論したことになるだろう。