Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Weekly Updates 2009-03-30

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-03-30版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox 3.5関係

Firefox 3.5 Beta 4はスケジュールが延期されそうだ。Blockerバグが思うように減っておらず、4月6日のコードフリーズを達成できそうにない。

バックエンド(Gecko 1.9.1)をみると、JavaScriptのBlockerは37個(先週+4)で、先週が実質30個程度だったことを考えると、明らかに増加している。その他はFinal Blockerが27個(先週+7)となっており、こちらも先々週のレベルに逆戻りした。

フロントエンドのBlockerは11個(先週+0)。うち7個はもうすぐパッチが到着するというが、先週も似たような報告が出ていたはず。Code Sprintsでは、プライバシー設定ペインの改修などと並んで"new tab experience"がリストに挙がっている。About:Tabアドオンのことだ。「評価中」とはされているものの、Beta 4のコードフリーズが遅れるとなれば、まだ時間はある、ということになり、Firefox 3.5に入ってしまう可能性が高くなる。

なお、Firefox 3.5 Beta 4のBlocker総数は現在72個(先週+17)で、かなり増えた。Trunkで修正されつつBranchでは未了のバグが99個(先週+19)で、ShiretokoとMinefieldの差がどんどん開いている。筆者の調べではMinefieldはSunSpiderの成績もかなり改善されており、早くShiretokoにパッチを投入してほしいところなのだが……。

製品一般

Firefox 3.0.9のリリース後すぐに、2.0.0.20への最後のメジャーアップデートを提供するそうだ。

Gecko 1.9.2に向けたプラニングについては、搭載すべき機能を洗い出しているところだが、リストが揃った時点で、どの機能にどれくらいの開発期間をかけるかといった詳細を詰める作業に移る。

その他

mozilla.com内にFennecのホームページができる。

Mozilla LabsからはWeave 0.3がいよいよリリースされる。PersonasのWebサイトはデザインが変更された模様。

support.mozilla.comは、明日1.0へバージョンアップ。UIが変更されるだけでなく、新しいデータベース・クラスタに移行するので、レスポンスの向上も期待できる。

他方で、Spread Firefoxのリニューアルは、ようやく公開テストに進んだところで、完成は4月にずれ込む。

リニューアルといえば、mozilla.orgについては、次の10日間でラウンド3に向けた作業を行う。そのほか、クラッシュレポートサーバーはハードウェアが更新されてパフォーマンスが上がるという。

アドオンの互換性では、Firefox 3.1 Beta 3への対応率が65%に上昇。Mozilla Add-onsは現在毎月700件のレビューを行っているが、第2四半期の終わりまでにこの数を倍にしたうえ、レビュー期間も短縮することが目標なのだとか。