Mozilla Flux

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Firefox.nextは2010年第2四半期のリリースを予定か?

mozilla.dev.planningで、Firefox.next(Firefox 3.5の次のバージョン)のリリースが2010年第2四半期になりそうなことを窺わせるスレッドを発見した。"removing OJI, LiveConnect, and the XPCOM plugin API in Gecko 1.9.2"を投稿したMozilla CorporationのJosh Aas氏(Gecko開発チーム所属)は次のように述べている。

To put this change in perspective in terms of a timeline, the earliest a browser with those changes would ship would be approximately Q2 2010.

この変更をスケジュールの中に置いて考えてみると、これらの変更を伴うブラウザは、早くてもおよそ2010年第2四半期の出荷になるだろう。

Gecko 1.9.1(Firefox 3.5に搭載)の次に来るのがGecko 1.9.2なので、それをベースにしたブラウザは当然Firefox.nextを指し、さらにその次ということはない。また、「早くても第2四半期」なのだから、2010年4月ではなく6月をターゲットにしているはずだ。Firefox 3.5が2009年6月にリリースされるとして、その一年後となる。

Aas氏の所属を考慮に入れると、個人の独断で話をしているわけではなさそうだ。少なくとも、Firefoxの開発責任者たちが次のリリース目標をたとえば2010年第1四半期に定めているのなら、もっと違った表現になっているだろう。深読みすれば、"the earliest"のところに、もっと時間をかけたいのだがという願望が表れているのかもしれない。Mozilla Corporation内のコンセンサスが2010年第2四半期に固まりつつあるので、妥協したというわけだ。

以前、『Beta 3のリリース日が変更:12日へ』において、Firefox 3.5に名称が変更されたことを受けて、次のように述べた。「今回の決定は、マイナーリリースのプランを捨て、1年に1回のメジャーバージョンアップという当初のサイクルに復帰したことを意味しているように思えてならない」。どうやらMozillaはこの方向に進んでいる。ただ、バージョンについては、3.xの名称を使い続けるかもしれない。

(09/03/26追記)
Josh Aas氏は後に「2010年第2四半期」は個人的な見積りであると釈明した

しかし、同時に、「2010年3月より前に1.9.2がリリースされたら喫驚するだろう」とも述べている。このことを裏付けるものとして、『メモ:Platformのプラン』で紹介したように、Geckoの開発チームは、次の3〜9か月間の作業計画を作成中だ。どの時点からのスタートを考えているかという問題もあるが、フィーチャーコンプリートが2010年第1四半期になるとみてよいのではないか。そこからRCフェーズとすれば、やはりFirefox.nextのリリースは第2四半期になる。

もう一つ、CNET Japanの記事『モジラ、規格標準化団体と共同で3Dウェブの仕様策定へ』(2009/03/25付け)にも注目したい。最初の公開版を12カ月以内に作成しているというのだが、MozillaのChristopher Blizzard氏が"bringing accelerated 3D to the web"の中で、この3Dアクセラレーション機能をFirefox.nextで採用したいと述べている。

今から12か月後は、ちょうど2010年第1四半期末だ。これもその時期にフィーチャーコンプリート、第2四半期に正式版リリースという流れと符合する。