Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Mozilla短信 #13

Mozillaに関する多種多様なトピックを、おのおの短い記事にまとめた上で一本に編集したもの。不定期に連載予定。

「JavaScriptライブラリのさらなる秘密」
MozillaのJavaScriptエバンジェリストであるJohn Resig氏が、JavaScriptライブラリについて語ったスライドが公開されている。そのフォローアップとして、JavaScriptの大規模テストは難しいという話も。
Firefox 3.5のロケーションバー設定
えむもじらの『Firefox 3.1: スマートロケーションバーの絞込み』や、outsider reflexの『Firefox 3.1のスマートロケーションバーまわりがわけわからん!』といった良記事が既に存在するけれども、それを補完するものとして、"Firefox 3.1 Location Bar Preferences"を挙げておきたい。
Venkmanのコスト
FirefoxのアドオンJavaScript Debuggerは、Venkmanとも呼ばれる。広く利用されているが、副作用もあるらしい。インストールしているだけでJavaScriptエンジンに処理を要求するため、他のアプリケーションに回すリソースが減ってしまうというのだ。SunSpiderで約15%パフォーマンスが落ちるとのこと。
(同日追記)
コメント欄の指摘も参照。Thunderbirdなど、Venkmanをインストール可能な他のアプリケーションでも同じ問題が発生する。最初からVenkmanが同梱されているSeaMonkeyでは、開発者が対策を検討中
Firebug 1.3.3がFirefox 3.0.7でうまく動作しない問題
FirebugがFirefoxのキャッシュからデータを取ってくるときに問題が発生し、サイトのロードが極端に遅くなる現象が見られるそうだ。とくに多数のJavaScriptファイルをロードするページで起こりやすい。Firebugのキャッシュ処理を変更することで対処できるそうで、Firebug 1.3.4b1がリリースされた。
CSS grammar fuzzer
MozillaのJesse Ruderman氏が開発したCSS grammar fuzzerは、スタイルシートの負荷テストを実施する。ほぼ正確なCSSルールのデータを繰り返しWebブラウザに送りつけ、処理できるかどうかをチェックするものだと説明されている。ちなみに、JavaScript版はもっと前にリリースされていた。
Firefox 3.5のロケール数
Beta 4では少なくとも70ロケールにはなるとのこと。Firefox 3が55ロケールなので、ローカライズはかなり進んでいる。
アドオンで儲ける手段はあるか
見解は分かれている。難しいとする意見は、有力なアドオンが無料で提供されているので、競争に勝つのはたいへんだし、トップ10に入るアドオンの中で収入を得ているのはCoolirisだけだと指摘する。これに対し、ユーザーベースの大きさを考えると、寄付を受け付けるだけでもだいぶ違うのではとの意見もみられる
Firefox 3.5がサポートするネイティブJSON
ネイティブJSONをサポートするメリットは二つ。1.ブラウザがJSONのeval処理を行うのは、コード実行の危険があるが、ネイティブJSONにはそれがない。2.サードパーティのライブラリには、安全にJSONのeval処理を行うものがあるが、処理の速さではネイティブJSONに遠く及ばない。
クラッシュレポーターのホームページが新しく
Mozilla Crash Reportsデザインが変わった。クラッシュの多いものをシグネチャ順に並べる機能もついた。
アクセシビリティへの配慮
Firefoxは、2008年12月18日以降、JavaScriptの自動テストの中にアクセシビリティのテストも含めるようになったそうだ。このテストに引っかかるパッチはチェックインできなくなったことを意味する。
Mozilla Foundationの役割とは?
"Mozilla puzzle pieces (or, what is MoFo?)"によれば二つある。一つは、Mozillaの既存製品を元にし、あるいはそれを超えるプログラムとともに、Mozillaの使命を先へと進めていくこと。もう一つは、Mozillaプロジェクトのサポートシステムであること。とくに、ビジョン、ポリシー、プロセスのレベルで。
Timer Fire
Firefoxの実験的なアドオンで、アプリケーションや拡張機能、あるいはブロックリストについて、アップデート・イベントを任意のタイミングで発動してテストを行うもの。