後記の記事を書いた窓の杜・中村友次郎氏から丁寧なコメントをいただいた。該当記事は必要な個所を修正したとのことで、筆者もその修正を確認した。迅速な対応と潔い態度は立派だと思う。
以下の文章は、その修正前のものを前提にしていることをお断りしておく。
これはひどい。窓の杜『【NEWS】安定性に関わる問題を修正した「Firefox」v3.5.7/3.0.17が公開』は根拠不明の怪しげな記述が満載だ。
また、“ソフトウェアの更新”機能の仕様が変更され、v3.0シリーズからv3.5シリーズへといった、メジャーバージョンアップの通知は自動で行われないようになった。
ここが最も問題な点。どこからこんな話が出てきたのか。『新スケジュール:Firefox 3.5.7/3.0.17を1月5日にリリース』で述べたように、セキュリティアップデートと同じ形式でしか通知されていなかったバグを修正し、本来の意図どおりダイアログを出してメジャーアップデートの通知を行おうというのが、今回のバージョンアップのポイントだ。ダイアログがどんなものかについては、『Firefox 3の最新版ユーザーへアップデートのオファー』を参照してほしい。
v3.0シリーズのユーザーがソフト上からv3.5シリーズにアップグレードしたい場合は、まずv3.0シリーズの最新版であるv3.0.17にバージョンアップした上で、手動で[ヘルプ]−[ソフトウェアの更新を確認]メニューを選択すればよいとのこと。
間違いではないがミスリーディング。「v3.0.17にバージョンアップ」する際、まさに「ソフトウェアの更新を確認」すればよいわけだが、上の書き方だとそれが伝わってこない。また、繰り返しになるがメジャーアップデートのオファーは、Firefox 3.0.x系列に対して今後も提供される可能性が充分にあり、手動アップデートしか道がないわけではない。
なお、v3.5のリリースに伴い、v3.0シリーズの更新は、セキュリティや安定性に関する更新も含め1月に終了する。そのためMozillaはユーザーに対し、v3.5シリーズへアップグレードすることを推奨している。
この記述もおかしい。Firefox 3.0.18のリリースが2月16日(米国時間)に予定されており、少なくとも「1月に終了」しないことだけは確かだ。なので次の「そのため」という接続詞も正しくない。Mozillaは、製品のクオリティの高さを理由にFirefox 3.5へのアップグレードを推奨しているにすぎない。
こんなふうに、突っ込みどころがあちこちに。どうしてこうなった。