Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

今週のMeeting要旨 090926版

今週開かれた開発者ミーティングから、注目の情報を選んで掲載。日時はすべて米国太平洋夏時間(PDT)が基準で、日本時間とはずれる。

Firefox Product Delivery Meeting(2009-09-23実施)

Firefox 3.6(Namoroka)には、アイドル時のVACUUM、about:support、軽量テーマ(Personas)、プラグインチェッカーが投入される予定だが、来週あたりにはこれらのパッチがmozilla-1.9.2ブランチに入る模様<との報告。ただし、一部は現時点で投入済み>。また、検索プラグインに関して、Googleのものはダイナミックなアップデートに対応し、Yahoo!のものはファビコンが変更される。なお、Beta 1は34ロケールをサポートする。
(同日追記)コメント欄でのご指摘を受け、一部修正。

Firefox 3.5.4 / 3.0.15はコードフリーズを達成。リリース目標は10月中旬〜下旬となっており、21日よりも早まる可能性がある。

Nokia版Fennec 1.0 Beta 4もコードフリーズ。今週中のリリースを目指していたが、アナウンスがないところを見ると、来週早々にずれ込んだのだろう。また、Beta 5も予定されており、その時点で翻訳が必要な文字列は確定となる。

サポートチームより、Windows VistaでFirefoxがエラーメッセージも出さずに起動しない問題は、大半が”Bug 513958 - Firefox silently fails to start if %APPDATA% variable is missing”ではないかという。環境変数が欠けているか、誤ったパスが設定されている場合だ。影響が重大で、IEやChromeはこのような状況下でも動作していることから、blocking1.9.2+のフラグが立てられている。つまり、このバグの修正なしにFirefox 3.6の正式版をリリースしないわけだ。

アドオンチームより、AMO 5.1が9月29日にリリースされ、開発者用ハブが立ち上がる。

Development Meeting(2009-09-22実施)

Firefox 3.6 Beta 1のリリースまでに実装を要するとされているのがjs-ctypesである。JavaScriptからC/C++の機能を呼び出すライブラリとのこと。

Gecko の開発に関して、GFXチームはWebGLの実装を報告した。また、Decode-on-drawはパフォーマンス低下の問題などを解決し、再度オンになるときが近づいているようだ。チームの第4四半期の目標は、パフォーマンスとくに応答性(スクロール)に焦点が当てられる。

Electrolysisチームは、windowモード・プラグインの動作が完成しつつある。今後はwindowlessモード・プラグインの動作や、クロスプロセスHttpChannelに取り組んでいく。

Thunderbird Status Meeting(2009-09-22実施)

Thunderbird 3 Beta 4がリリースされ、次はいよいよRC1となる。ストリングフリーズが9月29日で、10月6日からはパッチのチェックインに制限がかかる。コードフリーズの日は確定されていないものの、ビルドの開始予定日を11月3日としているから、その少し前だ。ちなみに、残るThunderbird 3のBlockerバグは67個(先週+4)で、Blocker候補が20個(先週+14)ある。

開発チームは、Beta版テスターのコミュニティに関わっていく必要性を感じており、変更点についてその理由を説明することが重要だと考えている。Mozilla Developer Centerの「Thunderbird 3 for users」はその一助となりそうだ。

Beta 4にはAutoconfigが搭載され、ISPごとの設定を自動的に検索してくれるが、そこで用いられているMozilla ISP Databaseが単独で公開された。

Mobile Meeting(23-Sep-2009実施)

N900/N810のDPI修正が入ったことで、テーマに影響が出ているという。同じくN900/N810向けにタスクボタンが実装。また、アドオンマネージャに検索プロバイダーが表示されるようになった。

そのほか、アドオン開発者向けにFennec UIガイドが公開された。