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Firefox 50で拡張機能を入れた場合のパフォーマンスが改善

Firefox 50は、当初2016年11月8日(米国時間)に予定されていたリリースが、11月15日に延期されている。リリース直前に大きめの修正(Bug 1309350Bug 1309351)を入れたので、様子を見る必要があったというのが、延期の理由だ。

この修正により、Add-on SDKベースの拡張機能やモジュールローダを使用する拡張機能について、パフォーマンスが改善される。つまり拡張機能を積んだ環境の多くで、起動時を中心にFirefoxの処理がスピードアップする。そのうえ拡張機能を入れていなくても若干起動が早くなったとか、多数の拡張機能を入れている場合にシャットダウンが大幅に早くなったといった話もある。

MozillaがFirefox 50のリリースを遅らせてまで拡張機能を入れたときのパフォーマンスを引き上げようとしたのはなぜか。それは、Mozillaが最近Test Pilotという新機能の公開テストに力を入れていることと関係する。Test Pilotで公開されている拡張機能は、WebExtensionsではなくAdd-on SDKをベースに作られており、本体の改良がテスト機能の利用状況改善に直結するとの判断があるのだ。

実際に、Activity Streamのような処理の重いTest Pilot向け拡張機能を使っていると、本体の起動や最初の画面表示に要する時間は、Firefox 50で明らかに短縮されているのがわかる。拡張機能側のチューニングでは越えられなかった壁を、やすやすと越えていった感じだ。

使っている拡張機能の種類や数によって効果の現れ方は違うものの、ユーザーにとっては1週間待った甲斐があったといえそうである。