Mozilla Flux

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Firefox 3.5から3.6への強制アップデートはなしに?

MozillaWikiのPlatform/2010-01-05に、次のような記述がある。

Major or minor update from 3.5 to 3.6?
 A: Throttled major update on the day of release

Firefox 3.6のリリース日に、制限的なメジャーアップデートを行う。それがミーティングの決定事項だという。これは、おそらく方針転換を意味しているのだろう。

最近までFirefoxの開発責任者たちは、Firefox 3.6をセキュリティアップデートのチャンネルに乗せる道を探っていた。Firefox 3.5.6から3.5.7にバージョンアップするような形で、Firefox 3.6へとバージョンアップさせようというわけだ。その背景には、Firefox 3.6、3.7と立て続けにリリースする中で、ユーザーを最新版に引き込みつつ、古いラインはサポートを打ち切りたいという思惑があった。

しかし、新しい計画では、Firefox 3.7(仮称)は3.6と同じGecko 1.9.2をベースにする。Firefox 4.0はGecko 1.9.3ベースとなるが、従来のプランよりは基盤部分の開発スケジュールに余裕ができ、それに伴って同一の期間内にたくさんの開発ラインを抱え込むおそれも低下した。

そうなると、無理やりGecko 1.9.1のサポートを打ち切るべき理由が消えるわけだ。アドオンが完全に対応していない状況でユーザーにバージョンアップを強制し、不満の渦を巻き起こすリスクを取るべき理由も同様だ。だから、「メジャーアップデート」の道を選んだ。

Firefox 3.5がリリースされたときは、Firefox 3最新版のユーザーが「ソフトウェアの更新を確認」すれば、当日のうちにバージョンアップできるようになっていた。Firefox 3.6では一歩進んで、リリース直後からユーザーに少しずつメジャーアップデートの通知を送っていく。サーバーへの負荷を考えれば妥当な措置だろう。