Mozilla Flux

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Firefox 3.6でUIの面積を節約する方法

design-noir『Learning / stealing from IE and Chrome: Saving screen real estate』で、Firefox開発者のDao Gottwald氏が、Webのコンテンツを広く表示させる方法について書いている。Gottwald氏はふだんからネットブックを愛用しているそうで、縦幅50ピクセルを節約できるかどうかが使い勝手に影響してくるのだという。

Mozilla Links『Firefox 3.6 to ship with extra pixels on Windows』で紹介されているように、Windows版Firefox 3.6にはメニューバーを隠す設定が新たに加わる。過去の記事で触れたとおり、「表示 > ツールバー > メニューバー」のチェックを外すことでこの機能がオンになり、隠れたメニューバーは[Alt]キーを押すと出現するが、画面内のどこかをクリックするとすぐに引っ込む。この機能を開発したのが、他ならぬGottwald氏である。

削れる個所はメニューバーだけではない。ブックマークツールバーもそうだ。ただ、この場所によく使うブックマークなどを置いている場合、いったん隠したバーを簡単に元に戻せるようにしておきたい。とはいえ、ふつうはメニューバーから該当するメニューを呼びださねばならず面倒である。前述のようにメニューバーを隠しているならなおさらだ。

そこで、Bookmarks Toolbar Buttonの出番となる。Gottwald氏が作ったこのアドオンは、ごくシンプルなもので、Firefox標準のブックマークサイドバーを開閉するボタン(「表示 > ツールバー > カスタマイズ」参照)について、機能だけを置き換え、ブックマークツールバーを開閉するボタンに変えてしまう。このボタンをナビゲーションツールバーの端あたりに配置しておけば、ブックマークツールバーの呼び出しは簡単だ。

さらにステータスバーも表示をオフにすれば、UIのスペースをもっと節約できる。これ自体はFirefoxのメニューからすぐにできるが、リンク先のURLがわからなくなるという問題がある。そこで、Google Chromeを参照して、Gottwald氏はLink Target Displayというアドオンを作った。リンクにマウスカーソルを載せると、画面左下にURLが表示される仕様だ。フルスクリーン表示の際も働くため、ステータスバーは常時オンにしておきたい人でも、導入する価値はある。

以上の設定とアドオンを組み合わせると、画面が広々とした感じになるのがわかるだろう。

ところで、Gottwald氏はFirefoxのテーマ担当サブモジュール・オーナーを務める主要開発者のひとり。メニューバーを隠す設定を現に実装してもいる。となると、Bookmarks Toolbar ButtonとLink Target Displayも同等の機能がFirefox 4.0に実装される可能性は充分にあるといえよう。今後の動向にも注目しておきたい。