Mozilla Flux

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新スケジュール:Firefox 3.5.7/3.0.17を1月5日にリリース

従来2010年2月2日(米国時間。以下同じ)のリリースが予定されていたFirefox 3.5.7/3.0.17だが、開発中のものは3.5.8/3.0.18に繰り下げて、新しいプランに切り替わった。1月5日にリリースされるといい、現在MozillaWikiの各ページ(Firefox 3.5.7およびFirefox 3.0.17)から確認可能だ。

両者に共通して2つのバグが修正され、Firefox 3.5.7でもう1つバグが修正されることが決まっている。

(共通)
Bug 534090 - do not use background notification for major updates (was PMU 3.0->3.5 major update has been really poor)

Bug 535193 - DNS resolution in MakeSN of nsAuthSSPI causing issues for proxy servers that support NTLM auth

(Firefox 3.5.7)
Bug 507114 - [Win] Topcrasher for Firefox 3.5.1 [@ memmove | nsTArray_base::ShiftData(unsigned int, unsigned int, unsigned int, unsigned int)][@ nsObserverList::FillObserverArray]

共通バグの1つ目は、メジャーアップデートのオファー処理の問題だ。本来、メジャーアップデートを促す場合は、セキュリティアップデートとは異なり、ダイアログで通知する仕様になっている。ところが、FirefoxがMozillaから情報を受け取ってから、ダイアログを出すまでの待機時間が「43200秒」つまり12時間に設定されていたようである。そのため、ダイアログは、Firefoxを12時間起動し続けているユーザーにしか表示されなかった。(自分で「ソフトウェアの更新を確認」した場合は別)

それでもあまり問題になってこなかったのは、セキュリティアップデートと同じ方式で、Windows版であれば画面の右下隅に通知が出ていたためらしい。一定数のユーザーはメジャーアップデートのオファーに気づくが、バックグラウンドでパッケージのダウンロードを行うことはないので、そのタイミングを逃したら終わり。Firefox 3.0.xからFirefox 3.5.xへのアップデートが進まない原因の1つがこのバグだったと考えられる。

重大なリグレッション(機能後退)扱いとして、このバグは修正されることになった。修正後は、Firefoxがアイドル状態になければ画面右下隅に通知するが、アイドル状態にあればすぐにダイアログを表示する。

共通バグの2つ目は、一部のプロキシ環境でうまく認証ができないというもの。Firefox 3.5.7専用のバグは、報告の多いクラッシュバグである。

後の2つは、リリーススケジュールを変更するほどのものには見えない。1つ目のバグが圧倒的にメインなわけだ。それだけ、Firefox 3.5.xへの移行率をMozillaが気にしているということだろう。

なお、Firefox 3.5.8/3.0.18は、当初のとおり2月2日にリリースされる予定だ。比較的短期間のうちにアップデートが続く。