Mozilla Flux

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管理者権限のないユーザーにも更新を通知

fcpさんにコメントで教えていただいたのだが、Firefox 3.6から、管理者権限のないユーザーにもセキュリティアップデートの通知が表示されるようになる(Bug 407875)。具体的には、「アップデートできません」と表示されたパネルが出てきて、インストールに必要な権限ないことを告知し、システム管理者に連絡するか、ソフトウェアのインストール権限があるアカウントで再度試すよう促す。

ユーザーの中には、管理者がいないのに、管理者権限の意味を知らないまま、そうした権限のない状態でFirefoxを使っている人がおそらくいるだろう。そうしたユーザーは、通知がなければアップデートの存在に気づかないわけで、ユーザーのセキュリティを確保するという観点からみて、今回の修正は重要な措置だといえる。また、開発者がユーザーに最も安全かつ安定したバージョンを使ってほしいと願うのは当然のことであり、進む方向性として自然である。

では、管理者がいる場合はどうだろう。たとえば、企業での利用ケースだ。アップデートはしかるべき時期に一括して行い、個々のユーザーはタッチできないのだから、通知が出るだけ煩雑といえるかもしれない。だが、そのあたりはMozillaも考えているらしく、設定パネル(オプション > 詳細 > 更新)から通知の有無を変更できるようにする模様である。ちゃんと中央で管理できるところは、通知をオフにした状態で各ユーザーに配布すればいい。

気になるのは、この通知機能がFirefox 3.5.xにも移植されるかどうかである。以前『Firefox 3.6が3.5からの自動更新で提供される可能性高まる』という話を載せた。Firefox 3.6をセキュリティアップデートと同じチャンネルで流すなら、徹底させたいだろうから、管理者権限をもたないユーザーにも通知できるような仕組みを、前もってFirefox 3.5.xに実装しておこうと開発者らが考えても、何ら不思議はない。Mike Beltzner氏あたりが、「Firefox 3.5にも……」と言い出したら、要注意だ。