NetApplications社の月例統計によれば、2009年10月時点におけるFirefox全体のマーケットシェアは、24.07%(+0.32%)である。24%を突破し、年内に25%を窺う状況になってきた。
参考指標となるStatCounterのデータでは、Firefoxの10月のシェアが31.82%(+0.48%)となっているが、シェアに差が出るのはいつものこと。本当はAsa Dotzler氏が言っているようにGoogleにもデータを出してもらって、妥当な数字を確定したいところだが、現状では仕方がない。今月の伸びは予想より緩やかだったものの、シェアの増加傾向は止まっていない。
競合他社のWebブラウザについては、以下のとおりである。
IE | Safari | Chrome | Opera | |
---|---|---|---|---|
2009年08月 | 66.97% | 4.07% | 2.84% | 2.04% |
2009年09月 | 65.71% | 4.24% | 3.17% | 2.19% |
2009年10月 | 64.64% | 4.42% | 3.58% | 2.17% |
Internet Explorerがシェアを落とし、Google Chrome(以下Chrome)がSafariを猛追する構図が維持されている。Chromeのシェアは12月中に4%に届くだろう。また、Chromeは、実際のシェア以上にマインドシェアの獲得に成功しているように思う。だからこそ、Firefoxが強く意識するわけだ。
次に、NetApplications調べによるバージョン別のシェアでは、Firefox 3.5が13.90%(前月+1.25%)、Firefox 3が8.79%。前月までと比べると、3.5.x系列への切り替えが鈍ってきている。
このままの傾向が続くとすると、今年12月の段階でも、Firefox 3のユーザーは6%程度残っていることになる。SafariやChromeのユーザーを上回る数だ。もし、Firefox 3.6が3.5.x系列のユーザーに自動アップデートの形で提供されるのだとすると、最新版を利用するユーザーがマジョリティを形成する一方、年末でサポートが切れるFirefox 3が、なお少なからぬ数のユーザーに利用され続ける事態も起こりうる。
他のブラウザも見てみよう。IE6が23.30%で首位をキープしているものの、IE8は、カウントされた18.12%に互換モードの2.42%を加えると20%を超えることになり、ついに頂点が見えてきた。Windows 7が登場したいま、この勢いは持続するだろう。
最後に、11月のFirefoxシェアを予想しておく。シェアを落とす理由は見当たらないが、Firefox 3.6はまだ出ないだろうから、大きく伸びることもないはず。24%台前半にとどまると思われる。