Mozilla Flux

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Firefoxのカラーマネジメント処理がより高速に

Firefox 3.5ではカラーマネジメント機能がデフォルトでオンになっており、専用の情報が画像に埋め込まれている場合、正しく色が表示される。この機能を担っているのがqcmsというMozilla独自のシステムで、Little CMS(lcms)という旧システムを置き換えることによって、ライブラリのサイズを10分の1にまで小さくし、しかも5倍の高速化を実現した。

Jeff Muizelaar氏が『qcms - now faster』で述べているところでは、最近、Steve Snyder氏の貢献によってqcmsは2倍以上の高速化を達成したという(Bug 512865 - QCMS: improve SSE2 performance, add SSE support)。Firefox 3.6にこの修正が投入されるかどうかは未定だが、もし入るようなら、Firefox 3.0比で10倍を超えるパフォーマンスアップとなる。

また、新しいコードには、SSE命令のみを使用するバージョンも含まれている。そのため、SSE2命令をサポートしていない古いマシンでも、色補正処理にかかる時間が短縮されることを期待できそうである。

しかし、原則としてICC version 4に未対応である点(Bug 488800)は変わっていない。Firefox 3.6のリリースまでに改善される見通しは全く立っておらず、3.7に持ち越される可能性が非常に高い。残念だ。