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Glodaの国際化プランが復活 Thunderbird 3.0でCJKに対応へ

嬉しいニュースが飛び込んできた。先月末に『Thunderbird 3.0ではGlodaの国際化を断念』とお伝えしたところだが、状況が変わり、Thunderbird 3.0(TB3)の段階でGlodaがCJK(中国語・日本語・韓国語)のインデックス化に対応する可能性が非常に高まってきている。つまり、日本語版TB3で新検索システムが使えそうだ。

経緯はwon't fix『CJK Indexing』に詳しい。MozillaコミッターのMakoto Kato氏が次のような形でパッチを作成されたという。

なので、porter+CJKのみbi-gramという方式で実装してみたところ、自分のメール環境で1.5倍のデータベースサイズの増加 (今まではCJKはブレイクなし) + 速度 (Althon64 X2 2.2GHz <- メイン開発環境)も問題を感じないので、それでテストパッチを作成してみた。

今の時期だと正直微妙なので、拡張でも対応可能なレベルで作っているというのが、今回の最大のポイント。

このパッチの提出を受けて、Bug 472764のComment #24では、Glodaの開発を担当するMozilla Messaging社のAndrew Sutherland氏が感謝の言葉を述べている。そして、Sutherland氏はこうも言っている。

... I think we definitely want to get this into 3.0 rc1. Re-nominating for 3.0 blocker since your work has now made this feasible.

先送りの決定が撤回され、Bug 472764はBlockerバグの候補という位置まで戻ってきた。それだけでなく、TB3の開発責任者の一人でもあるSutherland氏が、3.0 RC1に絶対欲しいと意見を表明しているのだ。本来であればBeta 4で仕様は固定されるはずだから、RC1での投入は異例の措置ではあるが、充分希望は持てる。

Glodaとそれをベースにした新検索システムは、TB3のアイデンティティに関わるような重要な機能であり、これが使えるのと使えないのとでは大違いだ。日本語対応が果たされるのは実に素晴らしい。Makoto Kato氏の貢献に賛辞を送りたい。