Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Weekly Updates 2009-06-29

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-06-29版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox 3.5

Firefox 3.5のリリース日は6月30日(PDT)で確定したが、時間帯が微妙に変更された。午前8時15分にアナウンス開始との発表であり、10分後ろにずれている。また、手動アップデートに関しても、作業の終了時刻が同じ午前8時15分に設定し直され、アップデートを先行させるように見えたプランは変更になった。

この時刻は、日本時間の午前0時15分に当たる。ふつうに考えれば、Mozilla Japanのスタッフの方々は深夜にもかかわらず仕事せざるを得ないだろう。それでいて、翌朝にならなければメディアは動かないわけで、つくづく損な役回りである。

なお、Firefox 3.5正式版は75のロケールに対応することが明らかにされた。

Firefox.next

Gecko開発チームがまず重点を置いて取り組むのは、「全般的な応答性の改善」「プロセス分離」「ビデオ機能の改良」「Cairoバックエンドの改良と(描画の)ハードウェアアクセラレーション」になる。

製品一般

Thunderbird 3に関して、新検索エンジンのパッチは予定していた3パート中2パートが本体に組み込まれた。また、メッセージリストをダブルクリックするとタブで開く機能、そして複数のタブを開いた状態で再起動したときはタブを復元する機能が実装された。

残るは新検索エンジンのフロントエンドを提供するパッチ(パート3/3)であると思われたが、どうやらこれ以上スケジュールを遅らせるのは不適当と判断されたようだ。このパッチはBeta 4へと延期され、近いうちにBeta 3はコードフリーズを迎えそうである。そうすると、遅くとも7月中旬にはThunderbird 3 Beta 3がリリースされるだろう。

Firefox 3.0.13のリリース日が9月1日に決まった(コードフリーズは8月4日)。ただ、主力がFirefox 3.5.xに移るため、3.0.x系列の相対的な地位は低下すると思われる。

その他

近々発表されるNet Applicationsのマーケットシェアレポートだが、Mozillaによると6月分のデータに何か問題があるらしい。現在両者が共同で問題に取り組んでおり、7月1日までに解決することを希望するとしている。

この「問題」が何を意味するのか示されていないが、推測するに、Firefoxのシェアが不当に低下した形になっているのだろう。Mozillaからすると測定に不備があるとの主張になり、Net Applicationsと共同で取り組むというからには、少なくともMozillaから誤りを指摘できるだけの情報を提供していると考えられる。

Mozilla Add-ons関係では、Firefox 3.5に対するアドオンの互換性が83%になった。一方、AMO 5.0.7は明日コードフリーズとされ、作業が若干遅れている。

Mozilla Labsは、今週の予定として、Bespinのアップデートとメモリツールのリリースを報告している。実際はここにUbiquity 0.5正式版のリリースが加わるはずだ。

www.mozilla.orgのリニューアルはまだ準備中とのこと。暫定的に6月30日をターゲットにしていたが、少し伸びそうである。

support.mozilla.comは、ページデザインが一部変更されるという。実地テストを経て、新しいデザインにメリットがあると判断されたためだ。