Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

いつまでRESTRICTEDのまま?

Trunkへのパッチのチェックインが制限され始めてから、もうずいぶん経つ。Firefox 3.5のBlockerバグを修正するパッチか、あるいはmozilla-1.9.1ブランチへの投入について承認を申請するパッチでなければ、Trunkに投入できないというルールが、Firefox 3.5 Previewのリリース後も適用されている。

米国時間で5月21日にスタートしたこの制限は、Firefox 3.5 RC1の開発をスムーズにするためのものだった。Branchに投入するパッチは、まずTrunkで様子を見て問題がないことを確認することになっているが、Firefox 3.5に関係のないパッチがエラーを引き起こすと時間のロスになるだけでなく、問題の特定も困難になりかねない。そこでこのルールが導入された。趣旨は合理的といえるが、制限が三週間近くも維持されるとは、当時誰が予想しただろうか。

この措置のせいで、開発が停滞してるところもあると想像する。もちろん、TryServerを利用した独自ビルドその他でパッチの動作は確認できるものの、Trunk Nightlyで多くのユーザーにテストしてもらえるメリットは大きいはずだ。とりわけ基本的な機能の追加や変更にかかわる重要なパッチは、広範なテストが欠かせない。一刻も早く制限を解除してほしいと願っている開発者も少なくないように思う。

Firefox 3.5の開発責任者らは、RC1のコードフリーズまで制限を続ける気だろう。すると問題はいつコードフリーズになるかだ。現在Blockerは数個しか残っておらず、Blockerにノミネートされているバグもごくわずか。ならば今日明日にでもコードフリーズできるかというと、そうはいかない。

一つには、Firefox 3.5 Previewのフィードバックを集める時間が必要だ。そのためにリリースしたのだから。もう一つ、米国時間の6月11日にはMozilla Corporation内で大規模なテストを行う。ここでバグが見つかる可能性がある以上、対処に要する時間も考慮してスケジュールを設定せねばならない。

結局、最短でもRC1のコードフリーズは6月12日になりそうだ。つまり、少なくとも今週末までTrunkへの制限は続くことになる。

(09/06/11追記)
突如として制限が解除され、Trunk向けに巨大なパッチが投入された。コメント欄参照。RC1のコードフリーズが近いのかもしれないが、解除のタイミングを思いつきで決めているようにしか見えない。