Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Weekly Updates 2009-06-01

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-06-01版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox 3.5関係

Firefox 3.5 RC1はまだコードフリーズに至らない。オーディオ機能のパッチがなかなかできあがらないでいたところへ、TraceMonkey関係のBlockerバグが増えてきたようだ。実質ベースで8個のBlockerが残っているけれども、ソフトウェア会社などの協力が必要な3つに関しては、リリースノートで既知の不具合として処理される可能性がある。

実質的なBlockerバグの中にフロントエンドのものはない。バックエンド(Gecko 1.9.1)でBlockerにノミネートされたバグも4個しかなく、本当にあと一歩のところまで来ているのだが、そう簡単にはゴールさせてくれないようだ。

フロントエンド開発チームは、既にFirefox.nextの開発に移行しており、Code Sprintsの残りを仕上げるとともに、UI応答性の向上に取り組んでいる。

なお、JavaScriptチームにLuke Wagner氏が加わった。先月Julian Seward氏が加わったばかりであり、早いペースでの増員だ。Firefox.nextでTraceMonkeyを次のステージに進めようという意思の表れか。

製品一般

Thunderbird 3 Beta 3はなおも作業中。したがってスケジュールも決まらない。

Firefox 3.0.11は6月4日のリリースとされていたが、前倒しで3日の可能性もあるとのこと。3.0.12は7月15日リリースの予定で変わらず。Thunderbird 2.0.0.22はコードフリーズを逃した。6月16日のリリースとしていたが、1日か2日遅れる可能性がある。

その他

Firefox 3.5 RC1テストデーは、Nightlyビルドを使用して行われ、結果、5つのバグが発見された。そのFirefox 3.5 RC1は、73のロケールをサポートするが、正式版ではトルコ語とモンゴル語が追加されて、75ロケールになると期待されている。

Fastest Firefoxキャンペーンがスタート。コミュニティから30秒以内のビデオを投稿してもらって、広くアピールしようというものだったようである。スタンスとしては、「MozillaではなくユーザーがFirefox 3.5を速いと言っている」ことになり、これなら競合他社に利用されにくいかもしれない。

Mozilla Add-onsのリニューアル(v5.0.6)は、6月9日となった。さすがに作業量が多く、スケジュールに遅れがみられる。ただ、Spread Firefoxと違って、プレビューサイトが充実してきているのが見えるので、今後さらに遅れることはなさそうだ。

Firefox 3.5に対するアドオンの互換性は67%になった。主要なアドオンで未対応のものは、Java ConsoleとFirebugだけだが、Firebugはα版の開発が精力的に進められている。残るJava Consoleは統計から外す方向で検討中。

なお、Firefox 3.5のリリースに合わせて、ダウンロード用のボタンが現在の緑から変更される見通し。今週比較テストが行われるといい、候補は青、紫、オレンジだそうだ。