Mozilla Flux

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カラーマネジメント・コンポーネントの更新

やってMotorsの『GFX 関連の修正の影響かな』で、Minefield(3.6a1pre)のカラーマネジメント機能がおかしくなったと指摘されている。同じサンプル画像をMinefieldとShiretoko(3.5b4pre)で比べたところ、Minefieldでは明度が高く、彩度が若干低くなっているという。

この記事を読んで、筆者は「ああ、やっぱり」と思った。id:takenspcさんが『qcms』で取り上げているとおり、カラーマネジメントに関するコードが、最近全面的に書き換えられた(Bug 481926)からだ。従来はLittle CMSをベースにしていたのだが、「処理の実装が原因で複数のセキュリティホールが存在」するなどと報告され、問題が多かった。そこで、Mozillaは独自にqcmsというカラーマネジメントシステムを開発して実装したのである。

takenspcさんによると、その特徴は次のようなものだという。

lcms よりも qcms の方がコードサイズは小さく、YCbCr や CMYK 色空間のプロファイルはサポートしていない。

コードベースが変わったのだから、表示に影響が出てもおかしくはない。Bug 481926のコメント#60に「if anything breaks」とあるので、その可能性は認識されていたものとみられる。そして、全面的な書き換えを実行したパッチは、最新のShiretoko Nightly(3.5b4pre, ID:20090415044329)にも投入された。この問題は、Minefieldだけではなく、Firefox 3.5 Beta 4の問題でもあるわけだ。

正式版のリリースまでに調整が必要になるだろう。