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Firefox.nextはWindows 2000をサポートせず

mozilla.dev.planningの『Proposal: Raise minimum requirements for 1.9.2 on Windows to WinXP SP3』より。Firefox.next(3.5の次のバージョン)は、もはやWindows 2000をサポートしない見通しとなった。

発端は、Firefox開発陣のNo.2であるMichael Connor氏が、Firefox.nextのベースとなるGecko 1.9.2について、Windows XP Service Pack 3(SP3)以降のサポートに限定してはどうかと提案したことにある。Connor氏の主張では、2010年7月13日にMicrosoftがWindows 2000 / XP SP2のサポートを完全に終了することを重視すべきだという。ユーザーにそのようなプラットフォームにとどまる理由を与えるべきではないし、Mozillaとしても対応するOSを減らせればサポートの負担が減る。Windows XPを使いつつSP3にアップグレードしていないユーザーは、無償でアップグレードが可能なのだから、SP2以前をサポート対象から外してもさほど問題にはならないと述べている。

これに対し、開発総責任者つまりNo.1の立場にあるMike Beltzner氏は、Windows 2000のサポートを打ち切ることには理解を示したものの、XPのSP2 / SP1 / 無印のサポートまで落とす理由があるのかと難色を示している。SP3とそれ以前でOSのAPIに違いがあってGeckoに無視できないレベルの影響があるならともかく、そうでないなら、今後も多くのXPユーザーが存在し続けることに配慮すべきだというのだ。

このように、議論の焦点はWindows XPの中で区切りを設けるかどうかになっており、Windows 2000をサポートしないことは問題とされていない。厳密には、Beltzner氏は、Windows 2000ユーザーの数を調査すべきとも述べているが、これは拙速を避けるという程度の意味で、心が揺れているわけではない。

正式な決定は開発者会議でなされるが、開発のトップにいる二人が合意した事実は重い。おそらくFirefox.nextはWindows 2000をサポートしないだろう。