Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-03-16版（米国太平洋夏時間：PDT）から注目の内容をピックアップ。
Firefox 3.5関係
Firefox 3.5 Beta 4のリリース時期が、「4月13日の週」に変更された点は要注目だ。Firefox 3.0.8のスケジュールが4月14日のまま動いていないため、3.5 Beta 4側が4月16日にずれ込む可能性が高まってきた。ただ、3.1 Beta 3のQAは予定よりも半日早く終わったという。QAが足を引っ張らないのだとすると、リリースを二日繰り下げたぶん、コードフリーズも同じだけ遅らせることができるわけだ。
Gecko 1.9.1バックエンドでは、JavaScript関連のバグを解決するスピードが上がっているという。JavaScript絡みのBlockerバグは40個に（先週-2）。その他はFinal Blockerが合計26個（先週+1）。Beta 4に向けて順調に進んでいるとの報告だが、数字を見る限りではよくわからない。
フロントエンドでもあいかわらず11個（先週+1）のBlockerが残っているのだが、こちらはCode Sprintsを優先していると解釈できるので、深刻な問題ではないはずだ。そのCode Sprintsで成果が出ているのは、"Improve Plugin Find and Install"（Bug 430853、Bug 480427）、"Restore Visible Tabs First"（Bug 480148）、"Places Expiration Performance Refactoring"（Bug 480211）の三つ。
ちなみに、3.5 Beta 4のBlocker総数は現在71個（先週+2）。とはいえ、Trunkで修正されつつBranchでは未了のバグが62個となっており、これが増えているのは、開発作業が進んでいるからだ。Shiretokoには反映されていないけれども。
製品一般
Firefox 3.1 Beta 3は既に25万人のユーザーがいるという。明日には大がかりなバージョン変更作業（3.5へ）が実施される。Firefox 3.0.8は予定どおり明日コードフリーズ。
Thunderbird 3.0のAlpha版やBeta 1のユーザーに対し、もうすぐBeta 2へのアップデートが提供される見とおし。Thunderbird 2.0.0.21は、3月18日にリリースである。
N810版Firefox Mobile（Fennec Maemo）のBeta 1は、ようやく明日出ることに決まった。先週ビルドを2回やり直したというから、直前になってバグがいろいろと見つかったのだろう。
その他
Bespin 0.2のリリースが近づいている。バージョン管理システムとコラボレーション機能（の強化）が予定されているという。また、それとは別にMozilla Labsで軽量メモリプロファイラを開発中だとか。
フルタイム開発者がいなくなって窮地に陥っているCalendarプロジェクトだが、Mozilla Foundationとして、広く寄付を募ることになった。ブログにも告知が出ている。かのオバマ大統領は選挙期間中この手法で大成功を収めたわけだが、本件ではどうなるだろう。
なお、先週もお伝えしたとおり、Spread Firefoxは新しいサイトデザインが3月18日に公開される。フォクすけの扱いについて関心が高まっているようなので再掲した。
