Mozilla Flux

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Firefox 3.1 Beta 3がコードフリーズ

3月3日5:00PM(PST)という当初の予定よりは遅れたものの、Firefox 3.1 Beta 3がコードフリーズに到達した。最新のShiretoko(3.1b3pre, ID:20090304033811)は、Beta 3とコードベースが同一だ。以下はそれを前提にして話を進める。

まず、パフォーマンスの点では、間違いなくBeta 2よりも向上している。とくにここ一週間ほどの間にパッチが大量に入ったことで、加速した印象だ。ページが読み込まれて描画されるまでの一連の流れは、非常にスムーズだ。SunSpiderベンチマークでスコアダウンした(最新版の測定で2891.6ms +/- 1.7%)ものの、体感速度とはズレがある。数値が伸びたDromaeoベンチマークのほうがうまく実環境での動作を反映しているように思う。

コードフリーズの間際に"Bug 480430 - cannot attach files on gmail"が修正されたのもよかった。Gmailの「高度な添付ファイル機能」(デフォルト)が使えなくなるという、使い勝手にかなり影響するバグだったので、これが残ったままだと確実に評判は悪くなっていただろう。

次に、安定性に関しても、実用上は支障がないレベルに達しているといえる。たしかに、Alice0775氏がBugzillaに報告しているように、javascript.options.jit.chromeをオンにしていると、クラッシュするWebページが存在する(Bug 481302)。しかし、デフォルトでオフになっている設定だから、これをオンにするなら後は自己責任というべきだ。

TraceMonkeyにまだまだ改善の余地があることは確かである。Alice0775氏が、Trunkでのテストを充分に行ってから製品版に搭載すべきと主張されるのも、理由なしとはいえない。

それでも、Firefox 3.1 Beta 3を全体としてみれば、プロファイルを分けるスキルがあるのにこれを試さないのはもったいない。アドオンについてもNightly Tester Toolsでカバーできることだし、リリース後にはぜひ使ってみてほしい。まだまだと感じたら、Firefox 3.0.xに戻ればいいのだから。