Mozilla Flux

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スキンとペルソナのいい関係を探る

Firefox 3.2を補強する三つの柱』の中で、PersonasをFirefoxに統合するための課題の一つとして、デフォルトテーマを修正する必要があると説明した。

Mac版では、一足早くMozilla Labsでその研究が進められていたようだ。"Showing More Skin: Personas Revisited"によれば、従来のデフォルトテーマにペルソナを適用すると、ボタンが浮いてしまい、タブの表示も見づらくなっていた。

これは、ボタンやタブの色とスキンの地の色に差があるからおかしくなるのではないか。そう考えたSean Martell氏は、デフォルトテーマを次のように変更した。

これに木目調のペルソナを被せると、きれいに表示される。

さらに、"Showing More Skin: Personas Revisited, Part 2"では、明るい色と暗い色のペルソナの両方に対応すべく、コントロール(ボタン類の総称)の色のほうを切り替えるというアイデアも披露している。

こうした試みは、従来であればラボの実験レベルの話で終わっていた。しかし、PersonasがFirefox 3.2に統合される見込みである以上、3.2でデフォルトテーマがどう変更されるかの話として受け取る必要がある。そして、Mac版で試行錯誤した内容は、Windows版やLinux版にも応用されると考えるのが自然だ。Mac版以外でも、コントロールの色がスキンの地の色と近くなり、二通りの色のコントロールが用意される可能性は十分にある。

筆者の個人的な感想を言わせてもらえれば、提案されている新デフォルトテーマはあまり見やすくない。これがFirefox 3.2の標準になるのは問題があると思う。もとの配色は、簡単に変えてしまえるほど、ユーザーの視認性に無頓着に決められたのだろうか。

ペルソナの適用時にコントロールの色を切り替えるつもりなら、デフォルトテーマの色をはじめから変えなくてもいいのではないか。つまり、Personasが作動したときに、コントロールとタブの色をまず調整し、そこにペルソナを被せれば問題は解決するはずなのだ。ここで必要になるのは、スキンやペルソナの色を自動的に判別する仕組みだが、いったん作っておけば、デフォルト以外のテーマにも応用が利くだろう。