Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Development Meeting 2009-02-03

今週のDevelopment Meeting(2009-02-03実施)より。なお、日付は米国太平洋標準時(PST)を基準にしているので、日本時間とはずれる。

あいかわらずFirefox 3.1 Beta 3のコードフリーズ日が決まらない。これを書いている時点で、Beta 3のBlockerバグは、総数が26個。先週より8個増えている。内訳は、フロントエンドが2、バックエンドが24。バックエンドをさらに見ると、17個がJavaScript関連だ。ただ、担当者の説明によれば、このJavaScript関連のバグは、重要な1個が片付くと他もまとまって片付く構造になっており、「状況はよくなりつつある」そうだ。

バグが増えた原因として、GeckoのインターフェイスUUIDの改訂が決まったことも挙げられる。既に問題が報告されていたので、Beta 3のコードフリーズまでに対処することになった。Beta 2を前提にしたアプリケーションでは影響が出るおそれがある。

また、Trunkで修正され、1.9.1 Branchへのチェックインが未了の修正は53個。先週は29個だったので、かなり増えた。P1以外のものはコードフリーズ待ちか。

ちなみに、昨日のWeekly Updatesでは、現在8個あるP3 Blockerのうち、いくつかをリストから外す可能性があるとの報告が上がっていた。

話は変わって、Firefox 3.0.6は本日リリース。数時間のうちにアップデートが開始されるものと思われる。Firefox 3.0.7のコードフリーズも今日。開発は3月3日のリリースに向けて粛々と進んでいる。

会議で検討事項とされたのは、QAチームがテストを拡張できる部分があるかという点だ。開発者の声をまとめると、銀行、Webメール、eBay、オンラインアプリケーション、これまでのBeta版で問題が出たサイトでは念入りなテストが必要である。加えて、OSをまたいだテストが重要との意見も出た。

最後に、会議で話題に上った"Pushlog + Tinderbox"について触れておく。このJavaScriptアプリケーションは、Tinderbox(ビルドシステム)の稼働状況のみならず、mozilla-centralやmozilla-1.9.1のpushlog(変更事項の短い要旨)との対応状況も一目でわかるようにする優れものだ。ただし、querySelectorAllという新しいAPIを使用しているため、Firefox 3.0.xだとエラーが出る。3.1 Beta 2かShiretokoなら問題ない。

データは2分おきに更新され、"B"や"U"などの文字にマウスカーソルを合わせると、各テストの端的な結果が表示される。また、右下のグラフをクリックすると、画面下部に詳細な情報が表示される。ビルドの開始・終了時間やログへのリンクが見られるほか、テストに失敗した場合はどこで引っかかったのかもわかる。

作者のブログ記事によれば、今後はThunderbirdやSunbirdにも対応するという。