Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

タブバー上の人型アイコンを消す(追記あり)

Firefox 57以降、アクセシビリティサービスが有効になっている環境では、タブバー上にその旨を示すインジケーターが表示されるようになっている(Bug 1383051)。インジケーターは人型のアイコンであり、色合いが背景と違うのでけっこう目立つ。

f:id:Rockridge:20171029225459p:plain
タブバー上のインジケーター

アクセシビリティサービスの典型はスクリーンリーダーであり、Firefoxにアクセスするそうしたサービスが存在するときは、原則としてトラブルシューティング情報(about:support)の〔アクセシビリティ〕欄において種類などを確認できる。

問題は、高DPI環境でWindowsのディスプレイ設定が拡大表示になっている場合であっても、インジケーターが表示されてしまう点だ。アクセシビリティサービスを使っているつもりが全くないのに、タブバー上に目立つアイコンが表示され続けることになる。

このインジケーターを消す方法は2つある。1つは、インジケーターの表示設定を無効化すること。もう1つは、アクセシビリティサービスによるFirefoxへのアクセスを遮断することである。前者は、about:configのページでaccessibility.indicator.enabledの設定をfalseに変更すれば実現できる。

後者の方法はもっと簡単で、メニューの『オプション』から設定画面を開き、〔プライバシーとセキュリティ〕の許可設定欄にある「アクセシビリティサービスによるブラウザーへのアクセスを止める」にチェックを入れればOK。本体の再起動を要求されるので、これに応じるとチェックが有効化される。ちなみに、設定値としてはaccessibility.force_disabledが1に変更された形だ。

f:id:Rockridge:20171029232710p:plain
設定画面からアクセシビリティサービスをオフに

積極的にアクセシビリティサービスを使っているのでなければ、Firefoxへのアクセスは遮断してしまっていいと思う。そうしたサービスがFirefoxにアクセスする場合、ブラウザとしては処理を中断して応答しなければならず、知らず知らずのうちにパフォーマンスの低下を招いている可能性もあるからだ。

(17/11/02追記)
ATOK 2016以降に搭載されているATOKインサイトが、Firefoxにはスクリーンリーダーとして認識されるという話がある。アクセシビリティサービスを遮断することでATOKインサイトが使えないと困る場合、インジケーターの表示設定を無効化するのがよいだろう。

(17/11/04追記)
Firefox 57 Beta 13以降、インジケーターは初期設定で非表示となった(Bug 1411591)。Mozillaの開発者によれば、Beta版ユーザーの約7%がこのインジケーターを目にしていたそうだが、どうやらこの割合はMozillaの想定を超えていたようだ。Firefox 57のリリース後に行われるテストの結果を踏まえて初期設定を決めることとなり、accessibility.indicator.enabledの設定はfalseに変更された。

本文にはあまり意味がなくなってしまったが、初期設定においてアクセシビリティサービスがFirefoxにアクセス可能である点は変わりがない。Firefoxのパフォーマンスがインストール当初から良くない場合、「アクセシビリティサービスによるブラウザーへのアクセスを止める」の設定を変更してみるのも1つの手だろう。