Mozilla Flux

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Firefox 38でWindows向け64bit版はフェーズ1が完了 軽量インストーラへの統合が今後の課題

Firefox 38では、「各国語版のFirefoxをダウンロード」のページにWindows向け64bit版のスタンドアローン型インストーラ(フルインストーラ)が公開されることになりそうだ(Firefox/Channels/Meetings/2015-03-31 - MozillaWiki)。Developer Editionでは、既にFirefox 37の時点において、同様の形でダウンロードが可能になっていたが、Beta版やリリース版は未対応だった。当初の予定からは少し遅れているようだが、64bit版Firefoxへの道のり - Mozilla Fluxで紹介したフェーズ1は、Firefox 38で完了となる。

次のフェーズ2では、軽量インストーラ(スタブインストーラ)に64bit版が統合されるほか、プラグインや拡張機能のサポートも拡大されるという。その実行計画が、"Proposed Roll Out Plan (as of Q1 2015)"としてMozillaWikiにて公開中だ。

計画によれば、Firefox 40では、Developer Editionに対して64bit版専用のスタブインストーラを提供し、Firefox 41では、Beta版に対しても同様のスタブインストーラを提供する。最終的には1つのスタブインストーラで32bit版と64bit版を選択できるようにするそうだが、その時期は未定だ。

もっとも、動作の安定性、プラグインや拡張機能の対応状況、ユーザーの反応などによっては、計画通りに進まないことも十分にありうる。特にユーザーが64bit版を選ばないことが統計データ上明確になった場合、Windows 8 Modern版Firefox(Firefox for Metro)の前例があるだけに、計画中止の可能性も否定できない。

Mozillaは、要所ごとに基準を設定して計画進行の可否を決めるとしており、今後どのような基準が設定されるのか注目される。

(15/05/17追記)
現時点で、Windows向け64bit版のスタンドアローン型インストーラが公開されているのは、「各国語版の Firefox Beta をダウンロード」のページまでだ。つまり、Beta版は公開されているが、リリース版は公開されるに至っていない。Firefox 38.0.5のリリース時に進展があるのか注目される。