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Firefox 3.6の軽量テーマ優遇は明確な意図に基づくもの

Firefox 3.6では、アドオンマネージャのテーマペインに「新しいテーマを入手」というリンクが設置される。このリンクをクリックした場合、接続先はPersonas Galleryとなっており、Add-ons for Firefoxのテーマカテゴリではない。

これはFirefox 3.6に統合されたPersonasを優遇しているように見える。mozilla.dev.apps.firefoxの「Link from themes manager to personas gallery - Theme discrimination -」というスレッドで、この措置の背景にある意図を尋ねたユーザーがいた。スレッドのタイトルからもわかるとおり、「テーマ差別」を問題視する論調に基づいて、だ。

これに対し、Firefoxの開発総責任者Mike Beltzner氏は、Personas優遇の事実を認めたばかりか、テーマに関する主たるUIメカニズムをPersonasスタイルの軽量テーマへ移行させる計画だと明言した。デザイン、開発、配布のすべてがユーザーにとって簡単になるからだという。Mozillaは大多数のユーザーによりよいユーザー体験を提供すべく、Firefox 3.6にPersonasを統合し、今後もボタンのスタイリングを可能にするなど、改良を加えていく予定である。今のところ従来型のテーマをどうこうするつもりはないが、将来的にサポートを中止する決定を下すときが来るかもしれない。判断基準は、コストとベネフィットのバランスだとBeltzner氏はいう。

Beltzner氏は当初、大半のユーザーが再起動不要で手軽なPersonas型テーマを好むだろうとの予測を述べる一方、Webブラウザの外観全体をカスタマイズする機能を削除することは、愚かで我々の価値観に反すると述べていた。しかし、議論が進むにつれて、より踏み込んだ発言をするに至った。

2つの発言を整合的に解釈すれば、「Webブラウザの外観全体をカスタマイズする機能」は残すが、その機能を提供する手段は従来型のテーマに限らないということになりそうだ。カスタマイズの手段について、何か考えがあるのかもしれない。