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Firefox 3.0.17のリリースを来年2月に予定 その真意は?

Firefox 3.0.17が2010年2月2日(米国時間。以下同様)のリリースを予定しているという。一件何の変哲もない情報だが、これまでのMozillaのポリシーからすると奇妙である。

「次のバージョンが出てから6か月が経過すればサポート終了」というポリシーをそのまま当てはめると、2009年6月末にFirefox 3.5が出たから、本来なら2009年末でFirefox 3.0.x系列のサポートは打ち切られる。言い換えれば、それ以降にセキュリティアップデートは提供されず、「3.0.x」の「x」の数字が増えることはないのだ。

ところが、2010年2月にFirefox 3.0.17を提供するらしい。これは何を意味するのだろう。一つ考えられるのは、ポリシーの変更だ。「6か月」がもっと大きな数字に置き換えられたというわけだ。だが、メンテナンスの負担が増加するこうした措置を、アナウンスもなしに行う可能性は高くない。

もう一つ考えられるのは、例外的な状況が発生したことだろう。つまり、ポリシーを脇に置かねばならないような何かが起きた。問題はその例外的な状況だが、たとえば、Firefox 3.0.xのユーザー数が依然として多いことは、おそらく例外に当たらない。Mozillaは、むしろサポートを打ち切って、メジャーアップデートを提供し、乗り換えを促すと思う。

Firefox 3.6/Gecko 1.9.2のリリースに伴う、Firefox 3.5.x/Gecko 1.9.1.xのサポートの打ち切り。これは辻褄が合いそうだ。Mozillaは、従来新バージョンのリリースから半年間、現行と一つ前の二本の開発系統を維持してきた。しかし、もしFirefox 3.5.x/Gecko 1.9.1.xがFirefox 3.6/Gecko 1.9.2に取って代わられるのだとすると、Firefox 3.0.x/Gecko 1.9.0.xのサポートが終了することで、一系統しか残らなくなる。それを避けるためにFirefox 3.0.x/Gecko 1.9.0.xの系統を延命したのではないか。

この推測が正しいとして、Firefox 3.0.x/Gecko 1.9.0.xの「寿命」はいつになるだろう。Firefox 3.7/Gecko 1.9.3のリリースで、Firefox 3.6/Gecko 1.9.2との二本立てになるから、このタイミングで打ち切るのがよさそうだが、さて。