Mozilla Flux

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Thunderbirdも3.1から小刻みなリリースへ

mozilla.dev.planning『Thunderbird plans for after Tb 3.0』でアナウンスされているように、Thunderbird 3リリース後の計画を考えるため、User:Dmose/Tb Post-3.0 Scratchpad - MozillaWikiというページができている。書いているのは、Mozilla MessagingのCTOを務めるDan Mosedale氏だ。

ThunderbirdもFirefoxと同様に、短期間でバージョンアップを重ねる方向にシフトする。具体的には、4か月から6か月でメジャーリリースを行う。しかも、マイルストーンを4週間ごとに出すとしている。つまり、Alpha版なりBeta版なりが、毎月リリースされることになるわけだ。

Thunderbird 2から3へのメジャーバージョンアップに2年半以上の月日を要し、マイルストーンのリリースにすら8週から10週をかけている現在の状況からすると、とてつもない短縮化だ。当然、1回のメジャーリリースで追加・更新される機能はぐっと減り、ナンバーも3.1、3.2……と小刻みに上がっていくことになる。

また、提案では、1つ前のブランチにしかパッチのバックポートを行わない予定になっている。言い換えれば、メンテナンスされるのは1つ前のバージョンまでということだ。サポート期間が「次のバージョンのリリース後6か月以内」である場合と比べ、メジャーリリースが6か月未満で続くケースにおいて違いが出てくる。要は、サポート期間が今より短くなるかもしれないのだ。

Thunderbird 3.1は、新しいリリースプランの第一歩となる。Firefox 3.6と共通のGecko 1.9.2をベースに、何と4か月以内にリリースするらしい。Thunderbird 3のリリースが12月だから、2010年4月中という話である。

3.0からはカットされたが、ほぼできあがっているものについて、機能を完成させて投入する点がメインとなるが、価値が高ければ3.0の機能を発展させたものも採用の余地はあるという。ただ、この様子だと、Lightningとの統合はないだろう。Lightning/SunbirdはBeta版のリリースが間近だが、正式版リリースまでは単体の開発作業を優先させるはずで、そこから本体との統合を目指しても、Thunderbird 3.1のスケジュールにはとうてい間に合わない。3.0から3.1へは地味なバージョンアップになりそうだ。