Firefox 3.6 Betaは、わずか10日ほどでrevision 2へとアップデートされた。自動アップデート機能を通じた提供だけかと思っていたら、パッケージもちゃんと用意されている。
ちなみに、リリースノートだとあくまで「revision 2」(第2版)なのだが、公式アナウンスには「Beta 2」の表記もあって、どちらが正しいのか判断に迷うところだ。Mozillaは190個以上のバグ修正(ただしリストで確認できるのは186個)をアピールしているが、機能あるいは性能の面で大きな変化はなく、やはりBeta 2というよりはrevision 2のほうがしっくりくる。MicrosoftがOS開発の場面などで、小規模なアップデートを行ったものを「リフレッシュ版」と呼んでいるが、まさにそんな感じだ。なので当ブログでは「Beta revision 2」の名称で通す。
開発状況を反映した結果、リリースノートにもあまり変更は加えられていないが、なぜかサポート言語数が50から45に減っている。あとは、既知の問題で、「Javaプラグインを無効に設定した場合、Firefoxを再起動するまでは新しいウィンドウに対してのみ適用があ」るというMac OS X特有のバグが解消された。
追加あるいは変更された機能について、主なものを挙げておこう。
- 軽量テーマのアンドゥ(Bug 518468)
- 互換性のないソフトウェアがFirefoxをクラッシュさせるのを防止するDLLブロックリスト(Bug 524904)
- CSS gradientsの構文変更(Bug 513395)
- <input type=”file” multiple>のサポート(Bug 523771)
- CSSメディアクエリをタッチ機能などを対象に拡張(Bug 522149)
- SQLite 3.6.16.1へのアップデートで多数の履歴を削除した際もクラッシュしない(Bug 525539)
- %APPDATA%環境変数が存在しないかパスの指定が不正でもFirefoxが起動可能に(Bug 513958)
1は、ペルソナを適用したときに出る通知バーに「元に戻す」のボタンが加わり、それをクリックすることで簡単にアンドゥが可能になるというもの。2は、任意のDLLがFirefoxのプロセスに読み込まれるのをブロックする。3の仕様は、Gradient Syntax Proposalを参照してほしい。
(09/12/29追記)2について、MozillaWikiのFirefox/3.6/DLL Blockingを参照。ブロックされるDLLのリストも公開されている。
いちおうrevision 3の計画もあるようだが、スケジュールではRC1のコードフリーズが11月18日、リリースが11月26日なので、あえてアップデートを挟む必要もなさそうだ。また、今後は機能の追加よりも安定性の強化などが重視されるだろう。