Mozilla Flux

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履歴とブックマークを独立したタブに表示するプランが発表

Firefox 3.5では、履歴とブックマークの管理画面が独立したウィンドウになっている。しかし、FirefoxのUIデザイナーAlex Faaborg氏が『Browsing Your Personal Web』で明らかにしたところによると、Firefox 3.7以降では管理画面として独立したタブを用いるようになり、ホームタブやスマートロケーションバーを通じて、項目がコンテンツ領域に表示されるという。

Firefox 3.7でホームタブが置かれることは、以前からアナウンスされていた。3.7の段階では、たんに設定されたホームページを表示するためのボタンになりそうだったが、Faaborg氏の説明からすると、履歴とブックマークの入口という新しい役割を与えられる見通しだ。

また、スマートロケーションバーの役割も強化される。ブックマークのフォルダが検索の対象に含まれ、フォルダを選択すると、その中に登録されているブックマークの一覧がタブに表示される。履歴も、スマートロケーションバーにたとえば「Today」と入力すると、今日閲覧したWebページの一覧がタブ内に出てくる。ただし、こちらはローカライズが必要だが。いずれにせよ、戻る・進むの履歴にこの特殊なページが含まれ、いつでも呼び出せるわけだ。

ブックマークのフォルダを表示させる場合、その階層構造がいわゆるパンくずリストの形でロケーションバーに示される予定で、そこからフォルダの変更も可能となる。従来のような、ロケーションバーはURLを表示する領域という発想からすると、一歩踏み出した形といえよう。ちなみに、Firefox 4.0では、ブックマークや履歴の項目表示にサムネイルが加わる。

この新UIについて、Faaborg氏は、回想(recall)ベースのUIと認識(recognition)ベースのUIを統合した第3の道だと自賛している。回想ベースのUIとは、検索サービスが典型で、ユーザーが指示すべき内容をはっきり把握している場合に利用される。相対的にユーザーの負担が大きい分、処理は高速だ。他方、認識ベースのUIは、通常のGUIがそれに当たる。ユーザーの記憶が曖昧でも、アイコンや単語などが処理の内容を示して補助してくれるので、ユーザーの負担は相対的に少ない。その代わり、処理速度は落ちる。新UIは、スマートロケーションバーを使ってユーザーがある程度絞り込んだ内容を呼び出し、後はGUIで操作する形式であり、Faaborg氏としてはいいとこどりができたと考えているようだ。