NetApplications社の月例統計によれば、2009年9月時点におけるFirefox全体のマーケットシェアは、23.75%(+0.77%)である。予想以上に高い伸びを示し、先月に引き続き過去最高を記録した。
ただ、参考指標となるStatCounterのデータによると、Firefoxの9月のシェアは31.34%(+0.06%)となっており、注意する必要がある。9月は、Firefox 3.5.3がリリースされたものの、他に新規ユーザーを惹きつけるようなニュースはなかったはずで、たんにNetApplications社のデータの問題という可能性もある。同社はより精度の高いデータを収集するよう努めているはずで、その結果としてStatCounterのデータに近づいたのかもしれない。つまり、従来の数値がやや低すぎ、それが補正されつつあるのではないか。
競合他社のWebブラウザについては、以下のとおりである。
IE | Safari | Chrome | Opera | |
---|---|---|---|---|
2009年7月 | 67.68% | 4.07% | 2.59% | 1.97% |
2009年8月 | 66.97% | 4.07% | 2.84% | 2.04% |
2009年9月 | 65.71% | 4.24% | 3.17% | 2.19% |
Internet Explorerのシェア低下が止まらない。Windows 7の登場までこの流れが変わることはなさそうだ。Google Chromeは、ついにシェアが3%を突破した。Safariのシェアの伸びが緩やかであるため、このペースが続けば半年程度で両者のシェアが並ぶこともあり得る。Operaは、10.xのシェアだけで0.89%となっており、バージョンアップが全体のシェアに好影響を及ぼしたことは間違いない。
次に、NetApplications調べによるバージョン別のシェアでは、Firefox 3が 9.62%、Firefox 3.5が12.65%(前月+3.77%)である。やはり、Firefox 3.0.x系列と3.5.x系列のシェアは逆転した。
IE6は、0.83ポイントのマイナスとなりながらも、24.42%でトップを維持。IE8は16.84%(前月+1.74%)で、やや伸びが鈍っているものの、年末にはIE6を超えるだろう。また、Google Chromeは2.0xが1.74%であるのに対し、3.0.xが既に1.20%に達しており、完全自動アップデートの効果の高さを示した。
最後に、10月のFirefoxシェアを予想しておく。2ヶ月連続で相当数のシェアを稼いでいることから、24%の突破は確実だ。また、9月にリリースし損ねたFirefox 3.6 Beta 1がリリースされ、注目が集まることも予想される。0.5%程度は伸びるのではないか。