Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Weekly Updates 2009-09-21

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-09-21版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox関係

Firefox/Team/whoisでFirefoxの主要な開発メンバーが紹介されている。

Namoroka(Firefox 3.6)は、フロントエンドのBlockerバグが31個(先週+2)に。ノミネートされていたものを整理した結果だ。また、3.6に投入される予定の「トラブルシューティング情報」ページ(別名about:support)は、関連ブログ記事によると、基本的なデータに限定し、Firefox 3.7で機能を拡張するという。すなわち、アプリケーション名、バージョン、プロファイルディレクトリ、インストール済みの拡張機能、変更された設定がabout:supportに表示される。

Gecko 1.9.2には119個のBlocker(先週-1)がある。JavaScriptチームがトリアージを行って増えたため、全体としてほとんど減っていない。リストからカットできるものがないか、なお検証する。

関連情報。Boom Swagger Boom『Gecko 1.9.3 (mozilla-central) is 10.5+ For Now』によると、Trunk(Gecko 1.9.3a1pre)ではgcc-4.2+Mac OS X 10.5 SDKを使うようになり、10.4はサポートされなくなったが、その代わりDromaeo JavaScriptテストスイートで30%ものパフォーマンスアップが見られたという。

もう一つ、Trunkで”Bug 499642 - [HTML5] Split the HTML5 parser into stream parser, doc.write parser and tree op executor”が修正された点も興味深い。HTMLパーサが次のように分割されたのだが、今後はネットワーク・ストリーム・パーサがメインスレッドを外れ、非同期で動作するように変更されるそうだ。

  • ネットワーク・ストリーム・パーサ
  • document.write()パーサ(トークナイザーとツリービルダーを複製)
  • ツリー操作実行プログラム
  • nsIParserを実装し、上記のものをラップするある種のコーディネーター

製品一般

Thunderbird 3 Beta 4は既報のとおり9月22日にリリースされた。QA用ビルドの確定までに時間がかかったものの、最終的に予定を守れた。

SeaMonkey 2.0 RC1は、コードフリーズを10月6日とし、10月後半にリリースされる模様。なお、 Lightningがインストール可能になった。

その他

Mozilla Labsより。週一回ののデザインランチで新しいUIについて発表が行われている。先週はFirefox 4のダウンロードマネージャと通知システム、今週はabout:weaveの再デザインがテーマ。また、Bespin 0.4.4がリリースされた。今週は「ライブファイル履歴」機能の初期バージョンが追加される予定で、ハイペースの開発が続いているが、さらにコードのオーバーホール(Bespin Reboot)も検討されている。

AMOチームより。AMO 5.1が来週リリースされる予定。そこでは、新しい開発者用ポータルが投入され、チュートリアルやガイドなどへのアクセスが容易になる。また、mrz's noise『2 seconds.』によれば、Amsterdam Reboot、つまりヨーロッパのサーバー拠点の復活によって、addons.mozilla.orgのページ読み込み時間は平均で2秒も短縮されたとのこと。

以上のほか、クラッシュの自動再現システムが稼働を始めた。データベースからURLを取得し、動作テストを行って、その結果をデータベースにフィードバックするものだ。