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Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

今週のMeeting要旨 090822版

MoDev

今週開かれた開発者ミーティングから、注目の情報を選んで掲載。日時はすべて米国太平洋夏時間(PDT)が基準で、日本時間とはずれる。

Firefox Product Delivery Meeting(2009-08-19実施)

Firefox 3.6関係では、アドオン互換性の問題をあらかじめ解決しておく必要性が指摘された。

サポートチームからの報告では、アップデートによってブックマークが消失したとの報告が増えているそうだ。また、Yahooツールバーが右クリックを阻害する問題は、アドオンを最新版にすることで解消されるが、アドオンマネージャからアップデートをチェックしても通知が得られないらしい。さらに、Kaspersky 2010がダウンロードやビデオストリーミングに影響を与えているという話も出ている。

米国時間の8月13日に開始されたFirefox 3.0.13から3.5.2へのアップデートオファーによって、Firefox 3.5のユーザー比率は20%→30%へと上昇した。しかし、74%→63%へと低下したとはいえ、Firefox 3のユーザー比率は依然として高い。

Mozilla.comの一部ページを改修する動きがあるようだ。Firefoxのセキュリティアップデートを適用する重要性について啓蒙し、アップデート方法を説明していくという。

Development Meeting(2009-08-18実施)

Firefox 3.6 Alpha 1は、常用ユーザー数が1万3000。これに対し、NamarokaのNightlyビルドは5000ユーザー、mozilla-central(Trunk)のNightlyビルドは2000ユーザーだという。Namaroka Nightlyに強制分岐したわりには、あまりユーザー数が伸びていないように感じる。

Gecko関連では、TrunkとBranchの双方にスクロールを最適化するパッチが投入された。また、interruptible reflowが7個、compositorフェーズ1が1個のリグレッションを生んでおり、Firefox 3.6のリリースまでにこれらを解決せねばならない。JavaScriptチームは、1.9.2のBlockerバグを見直す作業に入ったことを伝えており、リリーススケジュールを優先する姿勢が明らかとなった。なお、Decode-on-drawはいよいよレビュー可能なレベルまでパッチが仕上がってきた。

Platform特有の話題として、Mac OS X版Firefox 3.6のJavaサポートの件がある。Geckoのコードが整理されたことに伴い、現在Javaプラグインが使えなくなっているのだが、どうやらFirefox 3.6に対応した新しいプラグインが1ヶ月以内にリリースされる見とおしだ。
Electrolysisチームからは、プロセス間通信はメインのクロームスレッドとコンテンツプロセスの間で行うデザインにするとの報告。Necko(ネットワークライブラリ)にこの仕組みが組み込まれる。

8月16日から、ローカライズ版Trunk Nightlyが自動アップデートに対応した。Branch(1.9.2)でも同様に対応させる作業が進行中だ。

Branchはパッチのチェックインが制限されており、Blockerバグの修正のほかは、事前承認を受けたものに限られる。この事前承認が可能なのは、開発責任者(drivers)全員であることが明らかにされた。

Thunderbird Status Meeting(2009-08-18実施)

Thunderbird 3 Beta 4のBlockerバグは72個(先週-7)との報告。修正されたBlockerは30個(先週+10)で、順調と言える。『Thunderbird 3 beta4 release schedule for localizers』が伝えているとおり、コードフリーズが9月11日、ローカライゼーションフリーズが9月14日というスケジュールは確定となったため、あと3週間ほどでこのBlockerをどこまで減らせるかが極めて重要である。開発が間に合わないとなれば、おそらくリストから外されるだろう。

Thunderbird 3のリリースを急ぐ話は、levelさんが既にコメント欄で指摘されているが、『Getting Thunderbird 3 out the door』に出ている。

開発責任者の一人であるMark Banner氏が上の記事で明らかにしたところによると、Thunderbird 3の開発チームは、新機能を盛り込むことに力を注いできたこれまでのアプローチを改め、できるだけ早く製品をリリースする方向に転換したという。現在のThunderbird 3開発版は、既にThunderbird 2よりもはるかに安定しているため、完成済みの新機能をユーザーに届けることを優先すべきとの判断だ。

この方針転換で、Thunderbird 3に入る予定だった機能の一部は削られることになる。残ったBlockerバグのリストを約半分にまで削るそうだ。しかし、Thunderbird 3.nextは、これまでと違って短期間でリリースに持ち込むようにする計画であり、3.0から外れた機能は次のバージョンで実装されることだろう。

この新しい開発プロセスを支えるのが、拡張機能の活用である。今後、Thunderbirdの新機能の多くは、まず拡張機能として登場し、仕様などが固まってから本体に統合されていく。こうすることで、一部の機能が全体のスケジュールの足を引っ張ることがなくなり、また、拡張機能作者の使い勝手をより考慮した開発が可能になる。

以上のような方針転換があったとはいえ、Beta 4にAutoconfigが入ることはほぼ間違いない。ユーザーが名前/メールアドレス/パスワードを入力すると、自動的にアカウント設定を行ってくれる機能だ。Mozilla Messagingがデータベースを管理し、Thunderbirdがそれを参照するのだが、データが見つからなかった部分だけはユーザーの入力が求められる。

このAutoconfig、Webアプリケーション形式でテストされているといい、今後テスターに公開されるかもしれない。

現在第6案まで出ているThunderbirdの新しいアイコンだが、多少の修正を加えた第7案ができあがっているそうだ。近々新しいブログ記事が出る模様。

ちなみに、Thunderbird 3 Beta 3のユーザーは、2万を超えるところまできた。

Mobile Meeting(19-Aug-2009実施)

本ミーティング後にN810版Fennec 1.0 Beta 3がリリースされた。mozilla-1.9.2ブランチをベースにしたバージョンで、タイルキャッシュと呼ばれる新機能によって、スクロール性能が大幅に向上したという。

また、ユーザーインターフェイスの点では、ブックマーク編集の際、編集か削除かを選択するポップアップウィンドウが出るようになった。なお、Weaveチームと共同でWeave Sync 0.6の対応を進めているという。

そのほか、N810でビデオ再生時のフレームレートが向上し、近いうちにカメラ機能もサポートされる見込み。

現在Linux版のみ利用可能なデスクトップ版のNightlyビルドだが、Windows版もリリースの目途がついた模様。