Mozilla JapanがMozilla Add-ons(AMO)とは別にアドオンライブラリを管理していることは広く知られているが、内部的にはこれをAMJと呼んでいるらしい。addons.mozilla.jpというアドレスに由来する略称である。
AMOがあるのに、なぜ独自のライブラリを持っているのか。まず、Mozilla JapanはAMOが次のような問題を抱えていると説明する。
- AMOにはアドオンをロケール別に検索・閲覧する機能がない。
- AMOにはロケール別に作者を探す機能がない。
- アドオンの中には機械的に翻訳してローカライズされたものがあり、日本人にとって品質が不十分。
- アドオンの中には部分的にしかローカライズされていないものがある。充分にローカライズされたアドオンを自動的にピックアップすることができない。
- ローカライズされたアドオンの大半は、ローカライズされたサマリーや説明がない。
- おすすめアドオンの大半は、ローカライズされていない。
そして、AMJはこうした問題に対する解決策を提供する。
- 日本の企業・個人が開発したアドオンか(ほぼ)完全にローカライズされたアドオンを検索・閲覧できる。
- 2009年7月現在、420以上のアドオンが登録済み。
- リストは2006年10月から手作業でメンテナンスされている。
- AMOのデータと独自のデータを結合。説明やスクリーンショットなどはAMOから取り込みつつ、完全にローカライズされたサマリーや独自集計の週間ダウンロード数を提供している。また、はてなブックマークの被ブックマーク数も表示する。
- 独自の20カテゴリーを設けている。Mozilla Japanいわく、AMOではアドオン作者が自分で当てはまるカテゴリーを選べてしまい、カテゴリーの種類自体も不十分なので、役に立たない。
- 独自のおすすめアドオンリストがある。
- 日本語版Firefoxに統合されており、アドオンマネージャから検索・閲覧が可能。
今後も、AMJのサービスをアップグレードしていくそうだ。既にいくつかアイデアも挙がっている。
- 日本人の作者による実験的アドオンを70個以上追加。
- テーマとThunderbirdのアドオンを追加。
- アドオンの詳細ページをより有用なものに:ユーザーレビューや、ローカライズされたスクリーンショットなど。
- 複数のアドオンを一括インストールできる機能。
- AMOのようなコレクション機能。
とくに、最後の二つは要注目だろう。コレクション機能と一括インストール機能が組み合わされば、AMJは本家AMOを超える。一日も早く実現してもらいたい。