Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Mozilla短信 #19

Mozillaに関する多種多様なトピックを、おのおの短い記事にまとめた上で一本に編集したもの。不定期に連載中。

Bespin 0.3.0がリリース
Bespin 0.3.0、コードネーム「Strategic Stratus」がリリースされた。Dashboardは廃止され、ファイルナビゲーション機能がエディタに統合された。また、UI面ではパイ型メニューの採用も目新しい。JavaScriptのコード補完機能も実装された。
Snowl 0.3pre2がリリース
Mozilla Labsの『Snowl 0.3pre2』によると、pre1からの変更点は二つ。一つは、メッセージを1日単位でグループ化するようになったこと。Snowlのツールバーから日付を進めたり戻したりできるのだが、戻るときは1日ずつなのに、なぜか進むときは3日ずつだ。もう一つは、購読したフィードの一覧表示。「Subscriptions」の項目を選択すると表示される。
Firefoxのローカライズ環境が改善
got l10n builds』によれば、翻訳担当者は文字列をチェックインしてからわずか数十分後に確認用のFirefoxビルドを入手できるようになった。しかも、文字列すべてが翻訳されている必要はなく、未翻訳の個所は英語で表示される。これにより、翻訳担当者は、最新のビルドで進捗状況を少しずつ確認しながら作業できるようになった。また、この仕組みが確立されたことで、ローカライズ版Nightlyビルドが差分アップデートに対応するようになった(Bug 480081)。なお、『No more missing entities in the l10n nightlies』が変更点のポイントをかなりの程度まとめてくれている。
Fennec関連
Fennec(Firefox Mobile)関連では、まず、テーマの修正が興味深い。カスタマイズやメンテナンスのしやすさを考えて、いったん全面的にCSSベースにしたものの、CSS3のborder-colorは処理が遅すぎた。かといってボタン部分をフラットにすると見映えが悪い。そこで、ピクセルベースの画像を再び使用することにしたという。次に、Fennecのデスクトップ版は、これまでマイルストーンごとに作成されていたが、Linux版にかぎりNightlyビルドがリリースされるようになった。もう一つ、Fennecにエラーコンソールが実装された。about:configからbrowser.console.showInPanelの値をtrueに設定すると表示される。
Lightning/Sunbird 1.0 betaは7月下旬にリリース予定
Calendar Weblogで発表された情報によると、Lightning/Sunbird 1.0 betaは、6月23日(米国時間)の時点で約4週間後のリリースを予定しているとのこと。多少遅れるとしても、7月下旬のうちには提供されるだろう。
www.mozilla.orgのリニューアルが近づく
Update on the www.mozilla.org relaunch』が伝えているとおり、新しいwww.mozilla.orgは、現在テスト用サイトで動作を検証中である。最終調整の段階に入ったといえる。なお、リニューアルに伴い、古いファイルはアーカイブに保存され、総ファイル数は、約2万4千だったものが1万4千を切るところまで減ったそうだ。
Firefoxの企業向けカスタマイズツール
Mozillaは、Firefox 3.5正式版のリリース後に、企業向けカスタマイズツールを発表する模様。「Build Your Own Browser」プログラムと呼ばれるこのプロジェクトにおいて、ツール自体はWebアプリケーションとして提供される。採用する企業は、Firefoxのブックマークやスタートページなどをカスタマイズした上で、各デスクトップにインストールできるようになる。
Personasを積んだFirefox 3
Firefoxのパートナー用パッケージの一環として、Personasを最初からインストールしたFirefox 3が存在している。事前にMozillaが品質テストを行い、アップデート用のチャンネルも独自のものを使用するらしい。よく考えてみれば、これは面白い動きである。パートナー企業が開発したアドオンではなく、Mozillaが開発したアドオンをセットにしているからだ。Personas以外にも、UbiquityやWeaveなど、Mozilla Labsが開発したアドオンはいろいろあるのだから、それらとの組み合わせも考えられる。Firefox.nextに統合される話とは別に、「Firefox 3.5+Mozilla製アドオン」というパッケージが今後さらに出てくるかもしれない。
Firefox 3.5のデモ:Webベースのピアノ鍵盤
HTML5のaudio要素を利用した、Webベースのピアノ鍵盤が『Web-based piano made possible by <Audio> tag』で紹介されている。鍵盤をマウスでクリックするか、割り当てられたキーを押すことで演奏できる。複数のキーを同時に押すと和音も出るそうだが、筆者の環境だと音が乱れてうまくいかない。
XULRunnerがリリースされるタイミング
XULRunnerは、XUL+XPCOMアプリケーションの基盤となるランタイムパッケージで、たとえばXULRunner 1.9.0.10はFirefox 3.0.10と共通性がある。これまではFirefoxのセキュリティアップデートから間を置いて、対応するXULRunnerがリリースされてきたが、最新のXULRunner 1.9.0.11はFirefox 3.0.11と同時にリリースされた。今後も同時リリースを継続していく見込み。