Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-05-18版（米国太平洋夏時間：PDT）から注目の内容をピックアップ。
Firefox 3.5関係
Firefox 3.5 RC1は水曜日のコードフリーズが目標だが、明日の会議でスケジュールが再度話し合われる。
バックエンド（Gecko 1.9.1）をみると、JavaScriptのBlockerバグは13個（先週-5）で、4個は既にパッチが出ている。その他のBlockerは合計8個（先週-12）と、かなりの減少が見られた。ただ、Blockerにノミネートされたバグが35個（先週+15）もあり、これの扱いが問題だ。
フロントエンドについては報告がない。
Blockerの総数は現在53個（先週-5）だが、P3以上に限定した場合22個まで減る。水曜日のコードフリーズも無理ではない情勢だ。むしろ、間に合うレベルにまで絞ったというべきか。上記ノミネート分も緊急性がないもの以外は放置される可能性が高い。
なお、JavaScriptチームにValgrindやbzip2の作者であるJulian Seward氏が新たに加わった。TraceMonkeyの基盤となるnanojitの改良に取り組むとのこと。
製品一般
Thunderbird 3 Beta 3は、スケジュールがなお未定だ。肝心の新検索システム（Bug 474701）が未着のためである。なお、Beta 4は、Beta 3よりもはるかに短い期間で投入したいそうだ。
Firefox 3.0.11はスケジュールどおり開発が進んでおり、6月2〜3日のリリース。3.0.12は7月14日がリリースのターゲットだ。Thunderbird 2.0.0.22は6月16日のリリースを予定している。Firefox 2.0.0.20から3.0.10へのメジャーアップデートは、5月21日で確定。
その他
Mozilla Add-ons 5.0.6は5月22日にテストデーを控えており、試験サーバーで新ページが披露される日も近い。また、Firefox 3.5正式版に対応するアドオンは60％（先週+4）に増えた。
support.mozilla.comは1.0.2で検索エンジンがリニューアルされた。ナレッジベースと解決済みのフォーラムスレッドが同時にヒットするというが、実際に使用してみると、そうなっていない。ページによって、ナレッジベースかフォーラムスレッドのどちらかにしかヒットしないようだし、フォーラムスレッドも未解決のスレッドがヒットしている。
そのほか、Webサイト関係では、Get Personasがバージョン1.3に向けて、Spread Firefoxが3.1に向けて開発中とのこと。
イベント関連では、「Mozilla Party JP 10th Anniversary」が告知された。
IT関連では、MozillaのITチームが、南米とアジア太平洋地域にデータセンターを置く必要があるかどうか調査中であるという。
なお、本ミーティングの時間帯をPDTで午後1時から午前11時に移す案が出ている。より多くの参加者が見込めるためだ。
