Mozilla Messaging社のDavid Ascher氏(CEO)が、Thunderbirdのスタートページを変更する計画について説明している。『Getting insight into one’s own email』によれば、デザインを更新するといった単純な話ではなく、事実上スタートページを廃止するのに近い。その領域をもっと有効活用したいというのだ。
既に初期のパッチもできあがっているそうだが、新しいページには、次のようなデータが表示される予定だ。
- そのフォルダの枢要なデータの要約:フォルダ名、メッセージ数、未読メッセージ数
- 最近そのフォルダを読んだことがある場合、最後に読んだメッセージ
- 最も関心のありそうなメッセージ(未読あるいは印付き)数個
- フォルダの活動についての情報:過去52週間の活動をヒストグラム化。ニュースグループであれば最多発言者や最もアクティブなスレッドも示す。発言者やスレッドのタイトルにマウスを当てると、ヒストグラムの該当部分がハイライト表示
Thunderbirdの起動直後は受信トレイにフォーカスが当たっているので、そのフォルダについて上記の情報が表示される。そのため、従来のスタートページの出る幕はない。
また、ページへの追加が検討されている項目もある。
- そのフォルダが使用しているディスクスペース
- 「最大」のメッセージ
- 同期やインデックス化の状況
とても優れたアイデアだと思う。Glodaというデータベースを自前で持ち、Thunderbirdをメッセージデータの管理ソフトへと進化させたからこそ可能になった機能といえよう。
ただ、気になる点もある。Thunderbird 3 Beta 3のコードフリーズが遅れる中、Beta 3でフィーチャーフリーズ(仕様固定)にする予定なら、こうした機能を取り込む余地はないはずだ。当初計画していた新機能の開発で手一杯なのだから。かといって、Thunderbird 3のゴールも見えない段階で、その次のバージョンで採用する機能について説明するというのも変だ。
おそらく、Beta 4を出すことが前提なのだろう。新ページもThunderbird 3 Beta 4で採用されるとみれば疑問は解消する。正式版のリリースは遠のいてしまったわけだが。