Mozilla Flux

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WeaveがOpenIDと自動ログインをサポート

Mozilla Labsが開発中のデータ同期サービスがWeaveだ。専用のアカウントを取得し、Weave Syncというアドオンをインストールしてサービスを利用する仕組みになっている。

Identity in the Browser』で、最新開発版が披露されるとともに、ビデオと文章で新機能が解説されている。二つあり、一つはOpenIDのサポート、もう一つは自動ログインの提供だ。

OpenIDは、Webサイトを越えて利用可能な認証システムとそこで用いられるIDのことで、IDはURL形式で構成される。Weaveのシステム全体がOpenIDに対応したことで、ユーザーはWeaveのアカウントさえ持っていれば、OpenIDの発行を受けたのと同じ状態になる。Weave Syncからサインインしておけば、OpenIDに対応したWebサイトでは表示が変化し、ワンクリックでログインできるようになるのだ。

自動ログイン機能は、今のところFirefoxがローカルに保存したパスワードを使っている。ユーザーが指定したサイトだけ自動でログインする設定がデフォルトだが、全サイトの自動化も可能である。

Weaveがこれらの機能を利用できるかどうかは、ロケーションバーに追加されたアイコンが教えてくれる。アイコンをクリックすると簡単なダイアログが表示される仕組みだ。

Firefox 3.1 Beta 3以上とWeave Syncの最新開発スナップショットの双方が必要で、しかもWeaveのアカウントは招待制だから、試すのは簡単ではないが、実際に触れてみると非常に面白い。暫定的な実装なのでOpenIDの送信に関してバグがあり、OpenIDに対応するWebサイトも少ないが、将来性を感じさせる。また、自動ログイン機能はやはり便利だ。

Firefox.nextの新機能候補リスト』で紹介したとおり、WeaveはFirefox.next(3.5の次のバージョン)への統合も検討されている。これらの新機能はFirefoxの標準機能になるかもしれない。

(09/05/10追記)
インストールの手順などについては、Mozilla Re-Mixの『OpenID対応と自動ログイン機能が搭載されたFirefoxデータ同期アドオン「Weave」(3.1b3〜)』が詳しい。

これを読んで気づいたのだが、Weaveのアカウントはもはや招待制ではなくなっている。筆者がWeaveを試すべくアカウントを取得した今年3月の段階ではまだ招待制だったので、0.3.0のリリース時に制限が解放されたものと思われる。本文を訂正した。