今週のMeeting要旨 090507版

今週開かれた開発者ミーティングから、注目の情報を選んで掲載。日付はすべて米国太平洋夏時間（PDT）を基準にしているので、日本時間とはずれる。

Firefox Product Delivery Meeting（2009-05-06実施）

Firefox 3.5 Beta 4の常用ユーザー数は50万人を超えたが、Beta 3のユーザーもまだ10万人以上存在するという。

Firefox 3.0.11は6月2〜3日のリリースで変わらず。

安定性の問題を解決するため急遽リリースされたFirefox 3.0.10。どうやら必要なパッチを見過ごしたところに原因があったようだ。しかし、リリース後もクラッシュの報告はなお多い。また、ログイン情報／クッキー／ブックマークが消えたという報告も目立つ。

パートナー版Firefoxは3.5 Beta 4でのテストを開始した。正式版がリリースされてからさほど間を置かずに投入できるようにするためだろう。

Development Meeting（2009-05-05実施）

主要な情報は別記事で既報。

Firefox 3.5に関して、フロントエンドのBlockerで処理に時間がかかりそうなのは、閉じたウィンドウのアンドゥから生じる副作用と、タブのドラッグ＆ドロップについてのバグ。

Firefox 3.0.11は5月6日がコードフリーズ日。

Placesの開発チームが注目しているバグを二つばかりピックアップしておこう。一つは”Bug 488966 - Add a last_visit_date column with an index to moz_places”で、開発中のパッチによって履歴メニューの応答性が上がる代わりに、Placesデータベースの互換性がなくなるのだという。つまりFirefox 3.5 RC1に投入されれば、Beta 4へのダウングレードに支障をきたす。適切な手段を模索中。

もう一つは、”Bug 489173 - Latest Google Toolbar Appears to Make places.sqlite Massive”で、Googleツールバーを使っているとplaces.sqliteが肥大化するというもの。訪問したページのスクリーンショットをアノテーションとして保存することから生じており、要するにGoogleツールバーの行儀が悪い。

Thunderbird Status Meeting（2009-05-05実施）

Beta 4を追加する流れになってきた。

GlodaとThunderBarという新検索システムの稼働を来週火曜日に控え、その状況を見てからBeta 3のスケジュールを決めるとしているのだが、数週間のうちにBeta 3を出す道を探っているとの記述があるうえ、開発責任者たちのミーティングでは、「add an extra shorter beta?」というフレーズも見える。

Thunderbird 3 Beta 3のBlockerが60個、うちb3uxのサブフラグがついたバグが27個という状況では、Beta 3のリリースまでに相当の時間がかかると予想される。ある程度のところで切り上げ、フィーチャーコンプリートをBeta 4に回すことは合理的だ。この場合、新検索システムは、Beta 3では英語版のみとし、Beta 4で国際化対応となるかもしれない。

Beta 3のリリースを5月5日としていた旧スケジュールで、正式版のリリースは8月上旬から中旬になると推測された。Beta 4の投入が決まれば、優に1か月以上の遅延は避けられない。正式版も9月下旬から10月上旬あたりにずれ込むだろう。