Mozilla Flux

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Firefox 3.5はリリース候補版に向かう

今週のDevelopment Meeting(2009-05-05版)で、Firefox 3.5 Beta 4の次のマイルストーンをリリース候補版(RC1)とすることが決まった。

驚いたことに、コードフリーズは5月18日(米国時間。以下同じ)からの週の遅い時期、つまり5月21日か22日に設定するという。6月中に正式版をリリースするための措置だとしているが、QA(品質チェック)に十分時間を取る必要があるにせよ、時期が早い。5月中にRC1を投入するペースだ。

ミーティング要旨には、RC1を完全なものにすべく努力するとしつつ、Firefox 3のときは3つのRCが必要だったとか、コードフリーズの時期も残りの作業の具合によっては見直すとか、弱気な文言も見える。RC1を出す時期を遅らせるか、RC2を出すことも考えているのだろう。その余裕をみたうえでの5月21〜22日という設定なわけだ。

とはいえ、Blockerの残数を見るかぎり、早期のコードフリーズは簡単にはいきそうにない。現在78個もあるため、これを二週間強で潰しきるのは不可能に近いからだ。一つ考えられるのは、P1とP2という優先度の高いバグにターゲットを絞ることである。その場合、Blockerは49個(ただしBugzilla@Mozillaに表示されないプラスαあり)となる。少なくはないが、新規追加を考慮しなければぎりぎり対処できる範囲だ。

おそらく、今なおBlockerにノミネートされる段階にとどまっているバグは、大半が放置されるだろう。既にBlockerに認定されているものも、上の49個以外は、同時に処理したほうが都合がいいものを除き後回しにされる可能性が高い。正式版に間に合わないものも多いはずだ。

Beta 5を出さずに6月の正式版に向けて動き出した以上、こうした割り切りは避けがたい。建て前では「準備ができたときがリリースのとき」とされているものの、準備ができたと判断するのは開発チームなので、結局はBlockerバグのリストも目安にすぎない。割り切りもこみの、本決定だと理解すべきである。