Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

All-Hands Meeting 2009

今週はMozilla関連のニュースが少ない。Firefoxのリリースが続いたので一見多いように思うかもしれないが、それは成果物であって、本当に大事なのは開発状況がどうかということ。Mozillaは開発プロセスもオープンにしているので、Mozilla Wikiやニュースグループ、開発者個人のブログ記事などを通じて開発の進み具合や新しいアイデアなどが次々と披露されていく。今、それが停滞中なのだ。

「All-Hands Meeting 2009」といういわばMozilla関係者の総会が開かれているのが原因である。Flickrの集合写真には大勢の参加者が写っている。数え切れないが、200人以上はいそうだ。別の写真のキャプションによると、カリフォルニア州マウンテンビューにあるComputer History Museumが会場だという。マウンテンビューはMozilla Corporationがある場所なので、社員の移動は楽だろうが、おそらく世界のあちこちから開発者たちがここに足を運んでいる。

この総会で何が話し合われたのかはおいおい明らかになっていくはずだ。Firefoxに関しては、間違いなくFirefox.nextのグランドデザインが話題に上っている。どういうアプリケーションにするか、ビジョンを共有しようとしているだろう。メール、IRC、Skypeなど遠隔地との通信手段には事欠かないが、対面して話し合うことで理解が深まる点も当然ある。

総会の余波で、通常のミーティングはほとんどキャンセルされてしまった。FirefoxもThunderbirdも今週は報告なしだ。また、Firefox 3.5は、Beta 4のリリース直前にパッチのチェックインが制限されていたのだが、解除されたとたんにこの総会とぶつかり、ほとんど開発が進んでいない。総会は現地時間で29日まで続くようなので、本格的な再開はそれからということになりそうだ。

ちなみに、「もずはっく日記」の『今年は豚インフルエンザ』で暗に言及しているのもこの総会。昨年はカナダのWhistlerで総会を開いたら、崖崩れで道路が塞がれて帰れなくなるというハプニングがあった。今年は豚インフルエンザ? 予期せぬことが続きますね、という話。ジョークだと思うが、一読して笑うにはかなり予備知識がいる。

(09/05/03追記)
Poetry & Pragmatics: Mozilla All Hands 2009』によると、参加者は約250人。ちなみに、2年前は100人程度だったという。