Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Weekly Updates 2009-04-13

Mozillaのプロジェクト全体について開発状況を報告し合う会議が毎週開かれている。その報告のまとめがWeekly Updatesだ。2009-04-13版(米国太平洋夏時間:PDT)から注目の内容をピックアップ。

Firefox 3.5関係

Beta 4のスケジュールは従前どおり(追記:QMOの見通しでは23日リリース)。Beta 4後がどうなるかも未定のままだ。

今週はバックエンド(Gecko 1.9.1)に関する正式の報告が上がっていない。ただ、Bugzilla@Mozillaで調べた範囲では、JavaScriptのBlockerバグが26個(先週+2)となっており、うちBeta 4のBlocker(P1)が10個(先週-1)だ。P1バグの総数は先週と変わらず13個なので、やはり大半をJavaScript関連が占める。15日がコードフリーズのため、あまり時間は残されていない。

フロントエンドのFinal Blockerは6個(先週+0)で、うち複雑なものは2個だけ。先週から状況が動いていないように見える。

Firefox 3.5のBlocker総数は66個(先週-2)で、これもほとんど減っていない。Trunkで修正されつつBranchでは未了のバグは100個(先週+4)。Beta 5を出すならともかく、Beta 4を最終βにするつもりなら、大半のパッチをここ数日のうちにBranchにチェックインする必要があるはずだが……。

製品一般

Firefox 3.0.9のリリースは4月21-22日だが、1日延びる原因は、クラッシュバグ(Bug 487345)を修正するためビルドをやり直したことにあったようだ。

Thunderbird 3は、Beta 3のスケジュールを一週間延期した旨が正式に報告された。検索に関するユーザーインターフェイスが大きく変わるため、その作業に時間がかかるとの判断だ。

昨日お伝えしたマウスベースのTaskfoxについてだが、『TaskFox Mouse: Iteration 0』という解説が紹介された。最新のモックアップでは、プレビュー画面からサービスの選択画面へと簡単に戻れるようになっている。

その他

Spread Firefoxのリニューアルは、4月14日に延期(Bug 481632)。アフィリエイト関係の処理に問題が出ているらしい。それにしても、延期が相次いでいる。3月17日→4月7日→4月9日と来て、今度の14日だ。全面的な刷新をはかり、さまざまな最終調整を行っていることも理解できるが、さすがに1か月近い延期はいただけない。これでリニューアル直後にトラブルが起きたりすると、ネガティブな形でメディアやブログに取り上げられる可能性もある。

Mozilla Labs関係では、Snowlの開発ビルドの話題が出ていた。自動アップデートに対応したビルドで、最新機能をチェックできるが、安定性の保証はない。そのほか、Bespinは0.2.0でタブとバージョン管理システムに対応するそうだ。

Mozilla Add-ons(AMO)はv5.0.4で実験的アドオンをインストールしやすくしたところ、かなり好意的な評価を受けたという。リリース後のアドオンのダウンロード数も約5%アップ。アドオンの互換性では、Firefox 3.1 Beta 3への対応率が68%(先週+3%)となった。

あと、技術的に興味深いものとして、『how to make your own Gecko reflow video』を挙げておく。Geckoエンジンがページをレンダリングする様子を、ビジュアル化したもの。もともとid:gyuqueことSatoshi Ueyamaさんが2007年に発表されていたが、今回Firefox 3.1 Beta 3に対応した。

YouTube

Gecko Reflow (Firefox 3.1 version)
Gecko Reflow Visualization - google.co.jp
Gecko Reflow Visualization - mozilla.org
Gecko Reflow Visualization - Wikipedia