Mozilla Flux

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Firefox.nextでタブをサイド側へ

Firefox.next(3.5の次のバージョン)では、タブバーをサイド部分に置いてはどうか。Mozilla LabsのAza Raskin氏が、『Firefox.next: Tabs on the side?』の中でそう提案している。

Raskin氏が、Piroさんの『ツリー型タブ』をはじめとする拡張機能や、Oliver Reichenstein氏が書いた『Designing Firefox 3.2』(日本語版)に触発されて作ったモックアップが、これだ。

まず、なぜタブをサイドに置くのかといえば、横長のスクリーンが多いからだ。従来のタブバーだと貴重な縦のスペースを使ってしまうが、特殊なサイドバーにすればその心配はない。とはいえ、横幅は取るので、ふだんは50ピクセルだけ表示させて隠しておき、マウスオーバーで全体が出現する形にすることも考えているという。

タブはドメインごとにグループ化する計画だ。Raskin氏は言及していないが、『Designing Firefox 3.2』ではモックアップの中にサムネイル化されたタブが並んでいる。Firefox.nextではこれと類似したタブプレビューパネルが導入されるため、新しいサイドバーと連携する可能性は高い。

そのうえ、この特殊なサイドバーには趣向を凝らした新機能が追加されるようだ。一つはWebアプリケーションの常駐で、たとえばGmailを通常のタブとは別に常時開いておくことができる。もう一つは、「Me (and Friends)」と呼ばれる機能で、ユーザーのサイト、友人、好みなどの情報をもとに、スタートページをカスタマイズして提供するらしい。原文ではCode Sprintsのabout:meが参照されているので、Placesデータベースから情報を引き出すつもりであるのは確実だが、それ以上のことはわからない。最後に、「ワークスペース」という機能もあり、通常のタブとは別に一部のタブを保管しておける場所らしい。セッション内の保管なのか、それを超えて働くものなのかは明らかにされていない。

以上はRaskin氏の個人的なアイデアではあるが、これまでもAbout:TabやTaskfoxのように同氏のアイデアはFirefox.nextで採用実績がある。タブをサイド部分に置くことも採用が真剣に検討されるであろうことは間違いない。

筆者としては、タブバーをサイドに回すこと自体には賛成するが、それしかできないように固定するのならば反対だ。従来のユーザーインターフェイスを大きく変えることになるので、元のスタイルとの切替えがワンタッチでできる仕組みがほしいところだ。それがあれば、新方式がデフォルトでも構わない。