Mozilla Flux

Mozilla関係の情報に特化したブログです。

Development Meeting 2009-03-17

今週のDevelopment Meeting(2009-03-17実施)より。なお、日付は米国太平洋夏時間(PDT)を基準にしているので、日本時間とはずれる。

Firefox 3.5関連では、ここ二週間、Blockerバグの解決ペースが落ちている点が気がかりだ。既存のバグを片付けても、新たに加わるものがある。トータルで黒字にならないとリストが減らないわけだが、あまりうまくいっていない。Beta 4は4月13日の週にリリースされるとなっているけれども、こうした状況が続くようならスケジュールに影響する。要旨にはそのことを示唆するフレーズが見られる。

フロントエンドのバグは10個だが、うち5個をBeta 4のターゲットにすると決まった。対するバックエンド(Gecko 1.9.1)では、次のバージョンを見据えて検討を始めたチームもあれば、JavaScriptチームのようにデスマーチを続けているところもある。LayoutチームはVideo/Audio機能の実装に手こずっていて、Ogg Theora/Vorbisのサポートで精一杯という状況。video要素でQuicktime/DirectShow(WMV)はサポートしない方向らしい。

興味深いのは、MobileチームがGeckoエンジンの改良によってどのようなメリットがあったのか、詳しく報告している点だ。たとえば、"Bug 67752 - [FIX]need to implement interruptible reflow"のように古いバグが解決されると、反応速度が上がるという。たしかに、PC版Firefoxではマシンパワーでカバーできる場面でも、Mobile版ではそうはいかない。エンジンの改善を促す意味で、Mobileチームの影響は大きい。

他の点にも簡単に触れておこう。3.1からの名称変更で、Trunkは3.6a1preに、Branchは3.5b4preになった。が、Firefox Add-onsでmaxVersionの変更、Bugzillaでフラグの変更など、やるべきことはまだいろいろ残っている。

Firefox 3.1 Beta 3はユーザー数が32万人になった。Beta 2のユーザーがまだ12万人残っているそうだが。Firefox 3.0.8は、今日コードフリーズ。Blockerに取り組んでいなかった人が多く、かなりプッシュが必要だったとか。開発者の目は、どうしてもメンテナンスよりも、次のメジャーバージョンの開発に向きがちなのだろう。