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速報:MozillaがFirefox 3.1 Beta 4の投入を決定

Mozilla Corporationの技術担当副社長Mike Shaver氏が発表したところによれば、MozillaはFirefox 3.1 Beta 3をリリース後、Release Candidate 1(RC1)ではなく、Beta 4を投入すると決定した。

現在、Bug 452498その他のバグがBeta 3のリリースを止めているが、パッチは完成に近づいているものの、終了の目途は立っていない。この間、本来はRC1で投入されるはずだった各種パッチが投入され続けており、Beta 2からの変化はかなり大きなものになっている。

そこで、Bug 452498のパッチが完成するかどうかにかかわらず、来週でBeta 3の開発を終え、さらに6週間後にBeta 4をリリースすることにした。Beta 4は、積み残したパッチを組み込むことはもちろん、Beta 3のユーザーから得たフィードバックも反映させる。

Shaver氏の発表では、今週のFirefox Product Delivery Meetingで詳細が話し合われる予定だったのだが、これを書いている時点で、2009-02-25版の結果要旨において、この重大な決定がまったく触れられていない。ただ、これまでもスケジュールに関しては、何時間も経ってからひっそりと追記されていたことがあったため、今回もそれに倣うかもしれない。つまり、充分な調整をおこなってから書くということだ。

なお、Shaver氏は、Beta 3のリリース後、Firefox 3.1の名称をFirefox 3.5といったように変更することも議論したいとしている。

この決定を踏まえると、3月第二週か、第三週の初めころにFirefox 3.1 Beta 3がリリースされることになる。また、発表を素直に読めば、Beta 3のコードフリーズから約6週間後にはBeta 4がリリースされることになるため、Beta 4は4月下旬に登場する見込みだ。

さらに、RC1に向けた作業が、比較的ゆっくりとではあるが、これまでも進められてきた。Beta 4の投入で時間に余裕ができたこともあり、5月中旬〜下旬にはRC1のリリースが可能になるとみられる。そして、Beta版の期間を長く取れたため、RCの期間は短縮できるはずで、6月中に3.1正式版をリリースすることになりそうだ。

しかし、問題は残る。それは、Thunderbird 3(TB3)との関係だ。これまでは、Firefox 3.1のリリースが先行することを前提に、TB3は約4週間の間隔を置いてリリースするとしてきた。ところが、TB3も一時期の混迷を抜けて、スケジュールどおりに開発を進められるようになってきた。どうやら、両者のリリース時期が6月で重なりそうだ。TB3はこれまでも今年上半期のリリースが目標だとされてきた。本来なら目標を達成できるのに、Firefox側の都合でスケジュールを遅らせてくれと言われたらたまらないだろう。今回の決定はさまざまな波紋を呼びそうである。