Mozilla Flux

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なぜそんな誤報を?

FPD Meeting 2009-02-11』で、Firefox 3.1 Beta 3のリリース予定日を2月18日と報じたメディアがあったと述べた。誤報なのだが、その日付がどこから出てきたのか不思議だった。Hide Kayさん*1の『Firefox 3.1 beta 3 nightly Test Week スタート Places の問題』を読んで、疑問が氷解した。

QMO(quality.mozilla.org)というMozillaのQAに関するWebサイトで、"Firefox 3.1 beta 3 Ships"という告知が出ており、そこに「2009-02-18 08:00」(PST)がBeta 3の「仮の」リリース日だと書かれていたのである。ページの日付は2008年12月19日付けなのだが、URLを見る限り発行は2009年1月26日。この1月26日は、Beta 3の当初のリリース予定日だ。

要するに、最初に文書を出したときは1月26日をリリース日と書いていたものが、開発の遅れのため、内容を修正しなければならなくなった。その新しい日が2月18日だったわけだ。実際はさらに開発が遅れて、この日でも到底間に合いそうにない。しかし、文書としては残っているので、古い情報を真に受けたメディアがそのまま報道してしまい、今回の誤報となった。裏を取らなかったのだから自業自得である。

それにしても、QMOに暫定的なリリース予定日が掲載されていたとは知らなかった。QAチームが勝手に日にちを決められるはずはないので、開発総責任者のMike Beltzner氏が関与していたものと思われる。おそらく、コードフリーズが約2週間遅れると見ていたのだろう。公式にはスケジュールの見通しがたたないとしながら、密かにこうした予測を流していたあたりがくせ者だ。結局読みは外れた形だが、今後QMOの告知を資料に使えると判明した点は収穫といえる。

*1:ご本人が表記を変えられたようなので、それに従う