Mozilla Flux

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Firefox Developer EditionをただのAuroraとして使うには

Firefox Auroraがリニューアルされ、開発者専用ブラウザを謳うFirefox Developer Edition(以下FxDevEdition)がリリースされた(日本語版)。Web開発者のニーズに合わせて作られたFirefoxの特別版であり、リリース版とは異なるプロファイルが自動的に作成され、実験的な開発ツールが搭載され、Web開発者向けの設定になっているほか、テーマも独自のものとなっている(MDNの解説)。なお、設定画面もタブ化されている(In-Content Preferenceが有効化されている)。

Mozilla Hacksの記事によれば、FxDevEditionは、Web開発者のワークフローを合理化することに焦点を当てているという。Android版ChromeやiOS版Safariのリモートデバッグを可能にするValenceアドオンも標準で搭載しているとのことだ。

ところが、この「独自のテーマ」というやつがくせ者だ。黒を基調としたデザインなのだが、率直に言ってAustralisと調和がとれていない上、ツールバーなども見づらい。しかも、FxDevEditionはAuroraチャンネルのユーザーには自動アップデートで提供されるため、強制的に新デザインにされてしまう。

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幸い、カスタマイズモードから簡単に解除できるようになっており、"Use Firefox Developer Edition Theme"のボタンをクリックすれば元のデザインに戻すことができる。

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では、テーマ以外の機能についてはどうだろう。実は、これもabout:configから従来のものに戻せるようになっている。リニューアルしたとはいえ、FxDevEditionがAuroraチャンネルで提供されることに違いはない。そこで、設定で簡単に切り替えができるようにしておき、Betaチャンネルに移行する際、Mozilla自身に余計な手間がかからないようになっているわけだ。

設定の詳細はBug 1072181を見るとわかる。たとえば、上で紹介した独自のテーマの解除は、browser.devedition.theme.enabledの設定をfalseにした状態に当たる。

そのほか、browser.devedition.theme.showCustomizeButtonをfalseに、devtools.themeをlightに変更すればテーマ関係はOKだ。開発ツールに関しては、devtools.chrome.enableddevtools.debugger.remote-enabledをfalseに変更する。あと、Firefoxアカウントのデータを新プロファイルに移行するidentity.fxaccounts.migrateToDevEditionの設定もfalseに変更しておけば万全だろう。

Mozillaが想定している使い方ではないが、Auroraを従来どおり使い続けたいというニーズもあると思うので紹介しておく。